概要
水上を航行しながら水中兵器や水中機器などを敷設する艦である。水中機器及びケーブルを敷設する電纜敷設艦と、機雷を敷設する機雷敷設艦がある。
解説
機雷は、圧倒的に優勢な軍から港湾・水路を守るために使われた兵器であり、アメリカ南北戦争で初めて実戦投入された。日露戦争では、両海軍共に機雷を使用していた。
機雷敷設は、主に小型の雑役船によって行われたが、効率が悪く保有している敷設艦も少なかった。そのため多くの機雷を搭載できる艦艇が切望された。そして、1917年に世界で最初の敷設艦「勝力」が建造された。その後も、装甲巡洋艦から改造された常磐など、太平洋戦争開戦時には5隻の敷設艦を保有していた。しかし、実戦では機雷敷設よりも搭載力に屈指していたので、主に輸送任務にあたることが多かった。
敷設艦も軍艦に類別され、艦首には菊花紋章がつけられていた。
戦後の敷設艦
海上自衛隊ができてから21世紀まで、主に補助艦艇の一部として任務にあたっている。2014年10月現在「むろと(2代目敷設艦)」が就役している。