概要
装甲巡洋艦(Armored Cruiser)とは、主機室と缶室の上部にのみ防護甲板を施した防護巡洋艦に対して、舷側に装甲を張り巡らせた防御力を向上させたタイプの巡洋艦を呼ぶ。
概ね第一次世界大戦以前に存在し、特に日露戦争においては戦艦を補佐する準主力艦として日露海軍で活躍した。
インヴィンシブル級巡洋戦艦の登場によって前ド級戦艦と共に主力の座から降りることになり、第一次世界大戦を最後にその姿を消すことになった。
ギリシャ海軍が1911年にイタリアから購入した「イェロギオフ・アヴェロフ」が唯一現存する。
主な艦
※五十音順
日本
その他
- イェロギオフ・アヴェロフ(ギリシャ)
- シャルンホルスト級/グナイゼナウ(ドイツ)
- ジャンヌ・ダルク(フランス)
- ジュゼッペ・ガリバルディ級(イタリア)
- テネシー級(アメリカ)
- ニューヨーク→サラトガ→ロチェスター(アメリカ)
- ブリュッヒャー(ドイツ)
- ブルックリン(アメリカ)
- ペンシルベニア級(アメリカ)
余談
アメリカ海軍の公式略号で重巡洋艦を示す「CA」は、もともと装甲巡洋艦に割り当てられていたものである。(CA=armor cruiser)