世界各地に渡り、それぞれの土地の民族神話や風習風俗を研究対象とする学問。その一定の範囲によって培われた文化、傾向、様式を見出し、それを分析する。
分類上は社会学の一派と見なされることが多いが、分析には歴史文化の知識はもちろん、言語学や音声学、経済学や生物学なども取りこみ、文化の謎について多角的なアプローチを試みた。時には高度な数学を用いて関係図を明らかにすることもあり、一概に文系として括られる代物ではない(最も近年の学問とは理数系も含めてそういうモノだが)。
比較的始めの頃は金枝篇の著者フレーザーのように、各地から取りよせられる記録資料を元手に考察や理論構築を重ねて研究されていた。しかし後に交通の便が発達すると、フィールドワークが盛んになり、研究者が世界各国に飛び回るようになり、研究所が旅行記とセットになって発行されるようになる。
時にはクロード・レヴィ=ストロースのように、においや味について綿密な調査分析を行った研究者もおり、時には料理本のような記述が数ページに渡って連綿と続く。
まあ、個性的な色の濃い学問だと覚えておけばいい。
ちなみにpixivでタグ検索すると、海外ユーザーによる動物たちのあられもない姿が多数ヒットする。
これは何故かというと擬獣化・獣人化を意味する『anthro』というスラングを自動翻訳にかけると勝手に『文化人類学』に訳されてしまうため(英語では文化人類学は『anthropology』と表記する)。
日本ユーザーに気を使ってくれた海外ユーザーの善意と、勝手に書いてないとこまで補正までしてくれちゃう翻訳エンジンの優秀さがかち合って起きてしまった齟齬である。