常州の深山にあるよし
雨天の節は影見えず、日和なれば形あらはるゝと云
今婦人女子てるてる法師なるものを紙にてつくりて晴をいのるは、この霊を奉れるにや
鳥山石燕『今昔画図続百鬼』より
概要
日和坊とは、日本に伝わる妖怪。
夏の日和、常陸国の山などに現れる。晴れた日に山の岩肌に現れ、雨天時には姿を見せないとされる。
鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』の解説文によれば、てるてる坊主を吊るして晴れを祈るのは、この妖怪の霊を祀るものとされる。
民俗学者・藤沢衛彦の説によれば、日和坊は中国の魃(日照り神)と同一のものとされる。
また民俗学者・宮田登によれば、西日本ではてるてる坊主のことを日和坊主と呼ぶそうである。