概要
2007年冬開催のコミックマーケット73にて販売された。
月と幻想郷を舞台としたSF作品である。
同人作品にもかかわらず、現在の有名声優が挑戦している。
ルナ・マリウス役の園部好徳は、作中での他すべての男性キャストを担当している。前述した有名声優に隠れている印象こそあるものの、彼もまた多数の洋画の吹き替え等に出演歴があるベテラン声優であり、同人アニメでの起用は異例である。
星の記憶の作中冒頭ではルナ幹部達による軍の会議のシーンがある。園部好徳によって一人四役が演じ分けられており、プロの声優の実力を垣間見る事ができる。
また当時まだデビューして間もなかった声優の原田ひとみが出演していた。
反響
安定しない作画、雑なシナリオ、テンポの悪いストーリー展開など悪い部分が目立ち、評価は散々であった。
翌年の夢想夏郷と比較されることが多い。
この作品を期にそれまで人気のあった東方の月に関する二次創作は、その後登場した東方儚月抄の影響もあり鳴りを潜めてしまう程であった。
現在はSOUND HOLICからもほとんど黒歴史同然の扱いを受けている。
そうした参加者や期待度に対する質の悪さ、評判、長さ、影響力から、クッキー☆の祖先のような作品とも言えるだろう。
東方に不釣り合いなほどSFチックな世界観が揶揄されているが、制作当時は風神録も出ておらず、外の世界や月の世界に関する描写は秘封倶楽部や地球と月との戦争から逃げてきた鈴仙の設定程度しかなく、外の世界を近未来的な世界と解釈する事はさほど珍しい事ではなかった。
実際、鈴仙の設定変更や西方projectの世界における東方の扱いなどから見るに、当初は本当に外の世界は近未来的な世界として設定していたが、途中から現代と同程度の文明として設定変更された可能性もある。
そういう意味では東方の設定変更に翻弄された作品として見る事もできる。
そのため制作段階で儚月抄の連載が始まってしまった事が星の記憶最大の誤算と言われることもある。
登場人物
- 蓬莱山輝夜:榊原ゆい
- キナコ/サクラ:植田佳奈
- 八意永琳:友永朱音(他にレミリア・スカーレット、八雲紫を担当)
- 鈴仙・優曇華院・イナバ:原田ひとみ(他にヤゴコロ・オモイカネ、霧雨魔理沙を担当)
- 十六夜咲夜:咲乃藍里(博麗霊夢も担当 )
- 藤原妹紅:しほり(因幡てゐも担当)
- ルナ・マリウス/おっさん:園部好徳(他にルナ幹部1~3を始めすべての男性キャストを担当)
- スフィア・ジーベン:高橋菜々
イメージソング
スタッフ
- プロデューサー/企画/監督:GUCCI
- 原案/脚本:GUCCI、HONEY BUNNY
- 演出:GUCCI、nuuk
- 絵コンテ/背景/仕上がり:HONEY BUNNY
- 作画監督:月見堂
- 原画/動画/撮影/編集:月見堂、JACA、SHUN、MAKI、nuuk、de-Hi
- 音楽、音響:SOUND HOLIC
- MA:panoman