更夜
こうや
cv:石田彰
「天犬」という妖魔をつれている人物。正式な名は「駁更夜」という。
親に妖魔の住む森に捨てられ、本来なら食われていたところが、子を亡くしたばかりの「天犬」に助けられて育つ。
延王・尚隆の登極後すぐ、尚隆の無軌道ぶりに朝廷は混乱し、延麒・六太も愛想をつかしていた。
居場所を求めてさ迷い歩いていた幼い頃、更夜は延麒と知らぬままま、混乱する宮廷を抜け出ていた六太と出会い、更夜本人には「更夜」という名、「天犬」には「ろくた」という名をもらい、人を殺さぬよう諭された。
朝廷の無軌道なありさまは雁国全体に広がり、新たな王への期待は急速にうすれつつあった。
そのなかにあって、元州候・元魁の息子で、元州の実権を握る斡由が朝廷に反旗を翻した。
斡由は六太の旧友であった更夜を介して延麒を拉致、尚隆に「実権をわれらに渡す代わりに、王は宮殿で遊んでればいい」と提案し、朝廷に要求した。
一方、斡由に幽閉されていた六太は息子によって牢に閉じ込められていた元州候・元魁と会い、「(斡由が自身の)失敗や諫言するものに我慢がならず、そのような人物は更夜に命じて殺害させていた」と、息子の器の小ささを暴露した。
その事実は六太を通して、人知れず元州に潜入していた尚隆と州宰・院白沢をはじめとする元州の廷臣たちの知るところとなり、院白沢たちはこれ以上の抵抗は無理であることを悟った。
「もはや、これまで」と斡由に降伏を受け入れるよう院白沢は説得を試みるが、敗北を受けいれられない斡由は院白沢に罪をかぶせて更夜に殺害を命じ、これに逡巡する更夜にかわって剣をとるものの、最期は延王みずからに成敗され、その生涯を閉じた。
乱が鎮圧され、再び居場所をなくした更夜は泣きくずれるが、延王・尚隆に「おまえも俺の国民だ」と言葉をかけられ、その後、(罪を償ったかは不明だが)、「ろくた」とともに各国を放浪、「犬狼真君」の称号を得ることとなった。
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- 地の東風 天の望
地の東風 天の望 三章〜航海〜
舞台は黄海。 そこに棲まうものたちの視点。 とある神仙との出会いによって主人公と一国の、止まった時間が動き出す。 天に拾われた者、天を見捨てた者たち。 両者の運命のすれ違い。 山海経からイメージした妖魔(蚩尤など)を描写しました。 (原作の饕餮のシーンは圧巻でした・・) 天仙が少年と別れる際の一言は、二郎真君と悟空の関係から連想。 人が悪い天仙の少年の存在感が描きたかった。60,570文字pixiv小説作品 - 海神別記
最後の一撃「海神」別記五
斡由からみた「東の海神西の滄海」八章2、大昔に紙の本で出した話の改訂版です。新潮文庫を見ながら頑張って直しました。 「最後の一撃」finishing strokはミステリのタイトルでもあり「どんでん返し」のことでもあります。 この話自体が私なりの「十二の謎」の答でもあります。…全部は解けてません。続きあります。(20220904「漂舶」ガイドブック収録にちなみ、タグに漂舶を追加。この斡由なら尚隆は漂舶すると思う)7,754文字pixiv小説作品 - ジャンルごちゃ混ぜ
隙間を埋める存在・1
好きな作品の好きな登場人物と、やっぱり好きな作品の好きな登場人物が出会ったら? ――そんな思い付きを勢いだけで形にしました。続きます。 書きながら、別の種類だけれど、二人とも孤独を抱えているなと、ふと気付きました。ひとりぼっちでうずくまっている、そんな子供。5,034文字pixiv小説作品 - 海神別記
十二の謎「海神」別記四
「東の海神西の滄海」の伏線ぽいとこを挙げました。小野先生はミステリ的作風の人だから、ウッカリミスではないと思います。シリーズについて突っ込みたい人向け。738文字pixiv小説作品 - 十二国記短編 (基本的にはお話ごとに独立。時々連作)
時に埋もれぬ謎かけの
更夜と珠晶。だけど中身は更夜と尚隆。 十二国記って本当、1回スイッチ入ると短編いくつか浮かぶなぁ。 その代わりスイッチ切れると筆が鈍くなる。世界観が日常舞台じゃないからなかな。 図南の翼の1番解釈の分かれるあの台詞の、個人的解釈も含まれます。 この台詞、すごーく難しく解釈してる方が居るんだけれどそれはそれですごいなと思うけど、私は単純にこういうことだと思って最初から読んだから、そんなに難しい?と不思議だったりした。 もちろんどれが正しいかは小野先生しか解らないから他の方の考察否定のつもりはありませんが。 単純でごめんなさい。2,937文字pixiv小説作品 【十二国記】候月【更夜モノローグ】
更夜のモノローグです。暗いです。Twitterでつぶやけるかもしれないくらいの短さです。 題名は、漢文みたいになっているんですが、当時、辞書引いてつけました。「ツキヲマツ」と読みます。712文字pixiv小説作品- 仁を厭うて情を求め、愛に怯えて情を願う
仁を厭うて情を求め、愛に怯えて情を願う 中
十二国記再燃しました。延主従のお話です。 失道注意ですが末声ネタではありません。 荒んだ尚隆がそれに病んだ六太を連れて諸国放浪するお話です。 延主従は互いに麒麟だから、王だからと諦めている部分があるのではないかと思っています。 一方で六太は麒麟として臣として何かしてあげられたらと思っていて、 尚隆の方は六太に人の部分を求めているのではないかと考えています。 捏造、設定ミスあると思います。 何でも許せる方向けです。 連、才、範、恭編。 今回いろいろひどいです。 五百年前の蓬莱は感覚で、更夜は名前?だけ、あちらにおける大使館の拡大解釈、そして利広がよくわからない。13,132文字pixiv小説作品 - 青の守護者
犬狼真君 青の守護者 =2=
2004年頃に自営サイトに掲載していた作品です。 サーバーサービス終了に伴い、新サイトに移転しました。 一気読みはリンクからどうぞ。 https://somnium12.web.fc2.com/index.html4,420文字pixiv小説作品 - 青の守護者
犬狼真君 青の守護者 =4=
2004年頃に自営サイトに掲載していた作品です。 サーバーサービス終了に伴い、新サイトに移転しました。 一気読みはリンクからどうぞ。 https://somnium12.web.fc2.com/index.html3,285文字pixiv小説作品 - ジャンルごちゃ混ぜ
隙間を埋める存在・4
お久しぶりの混合小説です。 書きながら作中では触れませんでしたが、客観的にはホラーではないかと思えるシーンがありました。気付いた方笑ってください。 愛情に押し潰されてしまえ! そう思いながら書いた今作も、お楽しみいただけたら幸いです。4,007文字pixiv小説作品