概要
『十二国記』に登場する天犬、伝説の天仙・犬狼真君({[更夜]])と行動をともにする。
名は「ろくた」、雁国の麒麟・延麒・六太にちなんでおり、六太自身が名を授けている。
肉食獣の本能をもち、人に害をなす妖魔として恐れられる身でありながら、生まれたばかりの更夜にはなぜか害をなすことはなく、保護し守りつづけていた。
更夜が成長したあとも肉食獣としての本能をもちつづけているが、更夜が命を下すまで人に害を加えることはない。
が、それも更夜が仕える斡由が命を下さないという条件が前提となっており、もし斡由が近臣や反対派の処刑を命じたのであれば更夜が「ろくた」に命じて食い殺している。
その惨状は六太が更夜に誘拐され斡由が治める元州につれさられる際、六太の近臣が食い殺され、延王・尚隆みずからが乱の鎮圧に動いたときにも、保身のため元州州宰・院白沢の処刑を斡由が命じ、実行されようとしたところを間一髪のところで尚隆に止められた。
斡由の処刑後、院白沢をはじめとする元州の官吏たちの罪は許され雁国の朝廷に組み込まれたが、同じように罪を許された更夜と「ろくた」も雁国の民として放浪の旅に出、いつしか伝説の天仙・犬狼真君になっていった。