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最高裁判所裁判官国民審査

最高裁判所裁判官国民審査とは、既に任命されている最高裁判所裁判官がその職責にふさわしい者かどうかを国民が審査し、一定の基準を満たした裁判官を罷免し解職する制度。

概要

最高裁判所裁判官の国民審査権は日本国憲法第七十九条に定められた国民の権利、審査に関する事項は最高裁判所裁判官国民審査法で定めされている。

衆議院議員総選挙と同時に実施され、小選挙区と比例代表の投票と併せて投票所で審査用紙が発行され審査投票が行われる。

審査対象となる裁判官は最高裁判所の裁判官に任命された後に初めて行われる衆議院議員総選挙を迎えた裁判官、審査の日から10年経過する毎に初めて行われる衆議院議員総選挙の投票日に更に審査を受ける。

問題点

国民の意見を司法に反映させる手段として扱われるが、一度も罷免された人はいない。

  • 最高裁判所裁判官の任命は40歳以上と定められているが、実際には51歳が最年少であるため50歳以下が任命された例はなく、1964年1月31日以降の任命では全員が60歳以上であり、定年は70歳であるため、審査を受ける機会が一度だけあるかないかという例が多い。二度以上の審査を受けた最高裁判所裁判官はこれまでに6名しかいない。
  • 審査対象はあくまで最高裁であり、実際に判決を下すことの多い地裁や高裁などは対象外
  • そもそも政治家と違いどのような判決を下し活動しているのか不明瞭
  • 不信任にバツをつけるという形式上、無記入も信任と見做し罷免されにくい。

これらの理由により、国民審査は無意味な制度であると批判を受けることが多い。

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