概要
木原数多が一方通行のベクトル能力を撃破するために使った拳法(?)。
一方通行の皮膚表面に有る反射能力の膜に触れた瞬間に拳を引き、その引いた拳の「ベクトル」を内側に反転させてダメージを与えるというもの。一方通行が常にベクトルを反射するように設定しているのを逆手に取った拳法である。
理論でこそ簡単に聞こえるが、これを体現することは容易ではなく、一方通行の思考や癖、演算、自分だけの現実を完全に把握し、反射を切るタイミングすら読み切ることで初めて可能となる。
木原数多はかつての一方通行の開発者ということもあって、彼の思考パターンを完全に先読みできるレベルで把握している。そのため、一方通行がベクトルの計算式を変更しても容易に先読みし、対応できてしまう(原作では口に出していない一方通行の思考を、リアルタイムで言い当てるシーンもある)。
ネット上では、その精密な判断力や反射神経を要することから、漫画『北斗の拳』に登場する暗殺拳・北斗神拳にあやかり、「木原神拳」と呼ばれるようになった。
(なおこの名称は公式ではない。)
劇中ではこの戦法を駆使して一方通行に猛威を振るったが、逆に一方通行が完全に能力を使用できなくなるとそれに併せてこの戦法も無効となってしまうので、最終的にはただの『ガチの殴り合い』となるのだった。
なお、アニメでは拳だけでなくハイキック、さらには鉄パイプでこれを行っている。化け物なんてレベルではない。
ちなみに、これと同じものを杉谷がまねて使用した際は、ダメージを通すことに成功したものの、完璧ではなくたった一発で腕を潰している。
「貴様ごときに極められる木原神拳ではない!!」
一応フォローしておくと、完封できる数多が人外じみているだけで『ダメージを通せた』『腕の1本で済んだ』という2点だけでも十分凄いのだが・・・。
サイボーグである黒夜海鳥は『インプットされた彼と一方通行の思考パターン』と『サイボーグ故の精密動作』を合わせることで突破することが可能と本人は語っている。
(実際に作中で披露されたことは無い為、実際に貫通できるのかは不明。)
同じ木原一族の木原唯一は、『特殊な連続蹴りで衝撃を衝突させて血管に気泡を作ることで死に至らせる』という暗殺拳じみた体術『打点』を会得しており、木原数多がそれを半端な形で真似たことが語られている為、彼女の体術が木原神拳の原型である可能性がある。
この技は文字通りの「初見殺し」なのだが、実は「衝撃発生から気泡形成までの間に僅かなタイムラグがある」という突破口が存在し、寮監はこの技を受けた際、瞬時に性質を把握して、合気または纏絲勁を応用した拳で門柱を殴ることで体外に衝撃を逃がし無効化するという方法で対処している。