東京国際見本市会場
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とうきょうこくさいみほんいちかいじょう
かつて東京都中央区晴海に存在した施設
東京都中央区晴海の南西部にかつて存在した展示場。様々なジャンルの展示会やイベントが開催されていた。
コミックマーケットもかつてはこの会場を使用していたのだが、空調が充実していたとは言えず、夏の開催時には来場者のごった返しで天井に雲ができあがることも珍しくなかった。
展示場同士を繋ぐ通路自体が屋外になっているのも大きな違いであり、展示場の建物がそれぞれ異なるデザインになっているのが特徴。コミケ参加者からはドーム状の展示場が「ガメラ館」と呼ばれていたというエピソードも。
東京国際展示場の西ホールや東ホールが「西館」「東館」と呼ばれるケースも、ルーツを辿ればこの東京国際見本市会場における「〜館」の呼び名に行き着くとも言われる。
公共交通でのアクセスは都営バスのみという悲惨さで、臨時便も出されたがイベント開催時には大渋滞が発生、歩いて都心部まで行ったほうが早いという有り様だった(晴海地区への本格的な鉄道整備は2000年代以降となる)。
また、周辺に飲食店などの施設が碌になかったことから、万全の準備をしていかないとイベントにおいてはまともに参加することもままならなかったという。
その意味では東京国際展示場周辺の環境は隔世の感がある。
1989年の幕張メッセ開業後は大半のイベントがそちらに移転する形となり、老朽化もあり1996年の東京ビッグサイト開業に伴い閉鎖。
閉鎖後は取り壊され(旧南館のみ2005年まで自動車用品店やゲームセンターに転用されていた)、現在ではごみ焼却施設や分譲マンション(兼2020年東京五輪選手村)として再開発されている。
ごみ焼却施設の敷地内にはかつての東京国際見本市会場を偲ぶ本の形をした石碑が建てられている。
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