概要
東京都中央区晴海の南西部にかつて存在した展示場。様々なジャンルの展示会やイベントが開催されていた。
コミックマーケットもかつてはこの会場を使用していたのだが、空調が東京国際展示場に比べると充実しているとは言えず、夏の開催時には来場者の数でごった返して天井に雲ができあがることも珍しくなかった。
また、周辺に飲食店などの施設が碌になかったことから、万全の準備をしていかないとこうした過酷なイベントにおいてはまともに参加することもままならなかったという。その意味では東京国際展示場周辺の環境は隔世の感がある。
また、展示場同士を繋ぐ通路自体が屋外になっているのも大きな違いであり、展示場の建物がそれぞれ異なるデザインになっているのが特徴。コミケ参加者からはドーム状の展示場が「ガメラ館」と呼ばれていたというエピソードも。
東京国際展示場の西ホールや東ホールが「西館」「東館」と呼ばれるケースも、ルーツを辿ればこの東京国際見本市会場における「〜館」の呼び名に行き着くとも言われる。
東京国際展示場へ移ったのちは取り壊され(旧南館のみ2005年まで自動車用品店やゲームセンターに転用されていた)、現在ではごみ焼却施設や分譲マンション(兼2020年東京五輪選手村)として再開発されている。なおこのごみ焼却施設の敷地内にはかつての東京国際見本市会場を偲ぶ本の形をした石碑が建てられている。