東海竜王
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とうかいりゅうおう
中国の伝承に伝わる東の海を支配する四海竜王の1人。
水晶宮に住み、海中の生物を統治し風を吹かせて雨を降らせる役割を持つといわれており、その為雨神として信仰されているようだ。
広徳王や淵聖広徳王の封号を持っており、敖廣(ごうこう)の別名を持つ。また、『西遊記』では敖広、『封神演義』では敖光という名前で呼ばれており、文献によっては「敖」が「鰲」の字になっているものもあるらしい。
また、陰陽五行説に倣って東海青竜王とされる場合もあるという。
これら中国の伝奇小説では何かと不憫な目に遭う。竜王なのに。
封神演義では天災を引き起こして人々に供物を要求する龍神として登場。
ある時、哪吒が混天綾を付けたまま水浴びをした結果、竜宮を揺らされて抗議のために「巡海夜叉李良」という配下や息子の敖丙が向かったが、どちらも無残に殺され、敖丙に至っては筋を抜かれるという恐ろしい目に遭う。その上、玉帝に訴えようと天上に向かおうとした所に待ち伏せしていた哪吒にボッコボコにされてしまうのであった。その後、哪吒は四海竜王に責任を迫られ、漸く自分のした過ちに気付いて自害する事に…。
西遊記では如意棒の元の持ち主として登場。元は海の重りとして竜宮に置いてあったそれを孫悟空に奪われてしまう。ここでも玉帝に直訴する始末である。繰り返すが、これでも海の支配者たる竜王である。
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