概要
「栄養失調症」とも。体内の栄養素が不十分な状態のこと。栄養素が不十分になる原因は、
- 食事からの栄養素の供給が不十分
- 体内での吸収障害・利用障害
- 身体組織の崩壊
・・・などがあげられる。肉体面では栄養失調に陥ることで、体重減少、脱力感、無気力、体温・血圧の低下、徐脈・貧血、浮腫、下痢、感染抵抗力低下、皮膚蒼白などの症状がおこる。また、脳は多くの栄養を必要とする部位であり、神経・精神面では意識障害、ストレス耐性の低下、情緒不安定、妄想の過大、幻覚、うつ病などを引き起こすことがある。失調による精神の不調は肉体面よりも放置されやすい特徴がある。
海外の発展途上国では、「年齢別体重が標準体重の80%未満」の場合を「栄養失調」と定めており、70~80%が軽症、60~70%が中等度、60%未満が重度の栄養失調と位置付けている。いっぽうで日本をはじめとした先進国では、病気で生じる低栄養状態と一緒にする場合が多い。
見た目で体格が良くても、脂質や糖質ばかり摂っていてたんぱく質などの栄養が不足している「隠れ栄養失調」も存在する。
関連項目
食事 栄養 低栄養 摂食障害 拒食症 飢餓 餓死 空腹 血糖値