極・魔導物語完結版
きょくまどうものがたりかんけつばん
同梱テキストからも分かるように『極魔導』の続編と銘打たれており、主人公は田中一郎たちの後に遺跡に踏み入れた人物という設定。本来では、『極魔導』の会話文を書き換えただけのもので、いくらか独自の要素と追加されたストーリーはあるものの、終盤までほとんど元の作品ままのマップ探索やストーリーを別の主人公として進める形になっている。その長い道のりを乗り越えることで、ようやく知らざれなかった続編要素として田中には成し得なかったヴゼルとの戦いが描かれる。
主人公は自分からは喋らない、いわゆるプレイヤーの分身としての役割であり、序盤の遺跡内で出会うゾンビのような見た目のヒロインと二人で探索を行う。二人とも作中で決められた名前はなく、プレイヤーが自分で付けた名前が用いられる。ストーリーに関与するプレイヤーキャラはこの二人だけで、よって完全版にあるような仲間の生死や合流による分岐はない。ただし、パーティの二人分の空きは「武装ドローン」を加入させることで埋めることができ、加入させるドローンは使える魔法の属性別に9種類から2体選ぶことができる。主人公たちは手に入れたアイテムから多種多様な特殊技能を身に付けることができ、まれに良い武器を入手できたり、なぜかゲテモノ料理を使って敵に大ダメージを与えることができる。とあるエンドでは、ボーカロイドのキャラ達が、カメオ出演している模様。
ストーリーにおける元の作品との相違点は結末になってようやく現れるようになっている。結末は同梱テキストに記されているように四種類存在し、「DEADEND」、「BADEND」、「NORMALEND」、「HAPPYEND」に分かれている。DEADENDはサタンに頼まれてアルルの遺体を取りにいく際、倉山恭子と遺体の取り合いで負けると発生。BADENDはサタンの死亡後に最初の地点に戻ってから、本来ならば旧作のラスボスであるアルルとの戦闘で負けると発生。ここで勝利した場合、過去世界でヴゼルの軍勢と戦うことになり、ここで敗北するとNORMALENDで、勝利すればHAPPYENDになる。
なお、隠しイベントは他の非公式修正版と同じボス戦形式になっている。金色?のホラー画像が現れる方のイベントのトリガーになるアイテムは通例通り雪だるまの一つから手に入るが、その説明文には「えんじぇるぱーく武蔵」という不気味なウェブサイトのURLが記されている。どんなサイトかは検索してみれば分かる。
また、ルルーとシェゾのペンダントを取りに行く過程で黒の道(完全版における倉山との合流地点)から入ることのできる広めの隠しダンジョンも存在するが、エディタで確認した限りだとゴールに繋がっていない(二つ目のマップから次の階段を降りるとまた一つ目のマップに戻される)。ただし、本来の接続先と思しき三つ目~五つ目のマップは存在するようで、そこからゴールにたどり着くと「絶対零度」という技を覚えられるようだ(「絶対零度」は攻撃力・精神力によるダメージ+500ダメージの無属性・単体攻撃で、対象の敏捷性低下・よろめき付与の効果あり)。