残虐覇王デスカール
ざんぎゃくはおうですかーる
ドラゴン(ゼニス)とも拳で語り合える。
DM-07「闘魂編 第2弾 時空超獣の呪」に登場したクリーチャー。
タップ能力で2枚ランダムハンデスする…のだが、マナコストが非常に重い。加えて、タップ能力は召喚酔いが解けないと起動できないため、即効性もない。
それに加えて、あまりに低いパワーがネック。バトルはもちろん、勝利のガイアール・カイザーの標的になりやすく、おまけにスチーム・ハエタタキなどの軽量化力呪文で除去されてしまう。
次の弾でこのタップ能力が呪文化したスケルトン・バイスが登場。あちらは後にプレミアム殿堂になったが、ハンデスは実際に捨てさせる枚数以上に軽さの方が重要とわかる1枚であり、割に合わない重さが原因で結果的に使われなかった事で、同じ能力を持つにもかかわらず殿堂入りどころか実績すら残せないと言う皮肉な結果を見せ付けられてしまった。
このように散々な性能になってしまったクリーチャーだが、何故かネタカードとして扱われたことがある。その理由は、上記のフレーバーテキストである。
確かに男気溢れるフレーバーテキストが印象的なのだが、パワーが4000しかないので、大部分のドラゴンやゼニスにバトルで一方的に破壊されてしまう。カードイラストに描かれた隆々とした肉体と高いコストからは想像も付かないような非力さである。しかし、この傲岸不遜なフレーバーテキストのおかげでネタカードの愛好家では有名になった。
いつ何時誰とでも、拳で語り続ける!
このようにネタカードとして扱われたデスカールだが、DMEX-04「夢の最&強!!ツインパクト超No.1パック」では、なんとオールハンデス呪文として有名であるロスト・ソウルとのツインパクトになって帰ってきた。
当初はロスト・ソウルがサルベージしやすくなる程度と思われていたが、ロスト・ソウル→デスカールの順に2枚連続で使うと、オールハンデスを受けた相手が立て直しを図って手札を溜めようとするのをタップ能力で延々と妨害できる相性の良さが発覚。
これにより、ロスト・ソウルのお陰による部分が大きいとはいえ、ハズレアと揶揄される単体のデスカールからは想像できないほどの実用性を獲得した。
ツインパクトになったデスカール(&ロスト・ソウル)は、超天篇環境では【青黒緑シャコガイル】、王来篇環境では龍風混成 ザーディクリカで唱えられる関係で【5色コントロール】で採用され、後にライバルであるロスト・Re:ソウルが登場した後も、超七極 Gio/巨大設計図型のビッグマナの場合はそちらの呪文面で回収できる対象となる点、灰燼と天門の儀などでリアニメイトや踏み倒しが出来る点を活用し、あちらよりも優先的に採用されるということもあった。
ハズレア扱いされていた単体版から一転、ツインパクト版では環境で活躍するという結果になり、知名度だけで環境には縁のなかったデスカールが、実際の環境でその名を聴くことになったというのもなかなか感慨深いだろう。まさにツインパクト化によって救われたクリーチャーである。
- 前述したように、このカードは俗にいうハズレアに類するカードではあるのだが、それ以前にこのカードの出身パックであるDM-07自体が低スペックカードの宝庫であり、ベリーレア以上のレアリティのカードはハズレアまみれである。
- DM-07のスーパーレアはあまりにも酷い性能のクリーチャーが多く、シールドが0枚という追い詰められてしまった状況にならないと準バニラになってしまう栄光の精霊アイリスや、コストの割にはパワー4000と低く、さらに自分のマナまで減らしてしまう激震闘士スカイ・クラッシャーなどのように、あまりにも酷い性能を持つクリーチャーが多かった。
- こうなってしまったのは、DM-07では、タイムラグがある欠点を持つタップ能力持ちのクリーチャーを高レアに集中させてしまったという原因もある。前弾のDM-06では、スーパーレアやベリーレアのタップ能力持ちのクリーチャーは4種類(超幻獣グラザルド、甲冑神龍エグゼキューターなど)だけだったが、DM-07では、スーパーレアやベリーレアのタップ能力持ちのクリーチャーが7種類(デスカール、スカイ・クラッシャー、そしてベリーレアとして選ばれたクリーチャー5種類)と増えていたため、それが原因でDM-07のスーパーレアやベリーレアのカードパワーの低下が発生したのだと思われる。その影響なのか、それ以降のエキスパンションでは、スーパーレアやベリーレアのタップ能力持ちのクリーチャーはせいぜい1~2種類程度に抑えられるようになった(但し、DM-10「聖拳編 第1弾」のみスーパーレアやベリーレアに選ばれたタップ能力持ちのクリーチャーが3種類になっていた)。
- DM-07のベリーレア以上のレアリティのカードで再録経験があるのは、ネタカードとして有名になったデスカールと、グラディアン・レッド・ドラゴンに次ぐパワーとチャンプブロックを許さない能力に夢があり、登場した当時はDM-05のT・ブレイカー集団よりは人気があったため、DM-07のベリーレア以上のレアリティのカードの中では唯一と言っても良いほどの優秀な部類に入る金剛の超人だけである。しかも、それぞれ1回ずつしか再録されていない。
- ちなみに、ツインパクト版も1回(DMEX-16「20周年超感謝メモリアルパック 技の章 英雄戦略パーフェクト20」)だけしか再録されていない。
- 同時期に登場した同コストの準バニラクリーチャーのパワーが11000であることを考えると、このタップ能力は7コスト分の消費ということになり、明らかに損をしている。
- 単体版はDMX-12「ブラック・ボックス・パック」でまさかの再録となった。だが、その後は絶版状態である。既にツインパクト版が存在しているため、流石に単体版の再録は不可能に近い。
- 種族がダークロードなので、大邪眼バルクライ王との相性が良い。ツインパクト版では、呪文面を使って墓地に置いた後、バルクライ王のリアニメイトで墓地からデスカールの面を場に出せる。ちなみに、マイキーのペンチや永遠のリュウセイ・カイザーでスピードアタッカーを付与すれば、バルクライ王の攻撃でシールドブレイクした後、デスカールの効果と併用して、シールドブレイクされて手札に加えられたカードをハンデスすることが出来る。
- また、クリーチャー面のコストが8なので、【8軸ガチロボ】とのシナジーも考えられる。味方にスピードアタッカーを付与してもらえば、すぐにハンデスができる。
- ツインパクト版のデスカールは、新章デュエル・マスターズ以降で登場した初めてのタップ能力持ちクリーチャーであり、ツインパクトとしてもタップ能力を持つのはこれが初。これまでのカードは白地に黒文字で能力が書かれていたが、このカードでは見やすくするために白字で書かれている。その為、タップ能力の表記も黒から白に反転している。