概要
テーロス次元の神の一柱で、短弓エフィクシスと、四季に対応した4本の矢が入った矢筒を持つ。姿は人間に近いが、緑肌で髪は葉の様になっている。
用心深く、気性が荒いが、友人に対しては陽気。
季節の移り変わる時期は彼女の気まぐれに左右される。
狩猟、季節、森の神。狩猟を司る事から捕食と飢え、季節を司る事から変質と再生に結び付けられる。
森の守護者であり、勢力を拡大しようとする人間から自然を守っている。彼女の領域を脅かした者は速やかにその報いを受ける。彼女はパーフォロスと同盟を結んでおり、浄化が必要な時、または人間が森の奥深くまで侵入してきた時には、森に火を放つことも厭わない。
彼女が認めているのは捕食の為の狩りであり、娯楽の狩りではない。彼女の祝福を受けずにニストスの森で狩りを行う者は、彼女に殺される。彼女は野生であれ家畜であれ、人間達が生き物への庇護と労りを見せる事を好む。
カード性能
エキスパンション:『テーロス』で単色の神が5柱の「大神」、『神々の軍勢』『ニクスへの旅』二つあわせて多色の神が10柱の「小神」サイクルとして収録された。
狩猟の神、ナイレア
マナコスト | (3)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のクリーチャー エンチャント — 神 |
パワー/タフネス | 6/6 |
能力 | 破壊不能 |
あなたの緑への信心が5未満であるかぎり、狩猟の神、ナイレアはクリーチャーではない。(あなたの緑への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(緑)の数に等しい。) | |
あなたがコントロールする他のクリーチャーはトランプルを持つ。 | |
(3)(緑):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。 |
・トランプル ―攻撃しているこのクリーチャーは余剰の戦闘ダメージを防御プレイヤーかプレインズウォーカーに与えることができるという能力。
信仰心が溜まると実体化する仕様のカード。信心についてはニクソスを参照。
緑は優秀なサイズを持つクリーチャー達であり、そのサイズを活かす為にはうってつけ。
自身が持たないのはやや惜しいと言える。
起動型能力は、緑恒例1ターン限定の強化。その系統の呪文は多くが1マナに対し4マナと重いが、繰り返し使える事を考えると仕方ない。
緑は軽量から重量までクリーチャーを初めとするパーマネントを複数並べるのが得意なので、このカードはサイクル中でもかなりクリーチャー化しやすい部類に入る。この事から4マナ6/6+αのクリーチャーである事を前提とした運用もしやすくなり、神ならではの不安定さも払拭できる。クリーチャー主体のデッキならば採用しやすいだろう。
エフィクシス
こちらも『ナイレアの弓』という名前のエンチャント兼アーティファクト・カードで収録された。
ナイレアの弓
マナコスト | (1)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のエンチャント アーティファクト |
能力 | あなたがコントロールする攻撃クリーチャーは接死を持つ。 |
(1)(緑),(T):以下から1つを選ぶ。 | |
・クリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンターを1個置く。 | |
・飛行を持つクリーチャー1体を対象とする。ナイレアの弓はそれに2点のダメージを与える。 | |
・あなたは3点のライフを得る。 | |
・あなたの墓地にあるカードを最大4枚まで対象とし、それらをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く |
・接死 ― この能力を持つクリーチャーと戦闘したクリーチャーは破壊されるという能力。
ナイレアが四季を司る女神なので4つのモードを持つアーテファクト兼エンチャントとなった。
攻撃クリーチャーに付加する接死は、対戦相手にブロックをためらわせる。緑の得意なトランプルと合わせることで凶悪な性能となるだろう。もちろん、設定上のこの弓の持ち主であるナイレアとの相性は抜群。一方で攻勢に回れない押されている状況ではやや腐るが、その時は起動型能力が状況の打開に役立つ。
起動型能力の春のモードは、+1/+1カウンターによるクリーチャーの成長。一回の修整値は決して大きくないものの、繰り返し使える+1/+1カウンターの設置は強力。緑ならば戦場にクリーチャーを切らさないことも難しくないので、積極的に使っていくモードになるだろう。
夏のモードは、嵐を起こして飛行クリーチャーにダメージを与える。2点というと地味なようだが、飛行クリーチャーは平均的なサイズがそう大きくないため、これでも十分に除去になりうる。また見えている脅威のため、対戦相手に攻撃やブロックをためらわせる効果もある。
秋のモードは、ライフ回復という収穫をもたらす。3点の回復は決して小さいものではなく、同程度のクロックで殴り合っている局面ではダメージレースをひっくり返せる。また、このモードの存在によりこのカード自体がどんな状況でも完全に腐るということはありえなくなる。
冬のモードは、越冬や冬眠さながらにカードが墓地からライブラリーに戻る。一度墓地に落ちたカードを再利用できる可能性があるのはありがたいが、戻してそのままではゲーム中にもう一度使うのは難しい。サーチやシャッフル手段と併用するとよいだろう。もちろんこれ単体でもライブラリーアウト戦略への対処法にはなる。
起動型能力のいずれのモードも単体で戦況をひっくり返すほどのものではないが、状況を見極め適切に運用していくことで長期的に大きなアドバンテージを得られる地味に便利な1枚である。