概要
竜王(ドラゴンロード)の1体、“七彩の竜王(ブライトネス・ドラゴンロード)”の子孫である“黒鱗の竜王(ブラックスケイル・ドラゴンロード)”こと、ドラウディロン・オーリウクルスが統治している国家。
社会情勢
本編で正式に登場しておらず、書籍版9巻の幕間で書かれていた断片的な情報によると、昔から毎年の様に侵攻して来るビーストマン(詳細は後述)の対策に軍事費をかなり費やしており、現在はスレイン法国に自国の防衛を委ねる程に逼迫している。
最近はビーストマンの大攻勢により、都市が3つ陥落させられてしまう。
今の所は何とかアダマンタイト級冒険者を中心にビーストマンを撃退しているが、数の差は圧倒的で侵攻軍を止めるには至っていない。
14巻で王国に届けられた魔導国の外交文章に、竜王国の国璽が混ざっていたので、いつの間にか魔導国と何らかの繋がりを持っていた模様。
ビーストマン
「ライオン頭の屈強な獣人」といった趣の風貌をしている亜人種。
竜王国と隣接する『ビーストマンの国』の住人達でもあり、この国以東の領域は人間は食料か奴隷になる事しか許されない、完全な亜人種たちの勢力圏となっている。
人間の10倍以上ともされる戦闘力を誇る精強な種族で、人間を好んで捕食する習性を持ち、生まれていない赤子は最上級のご馳走なのだとか。
なお、かつてアンデッドモンスター『魂喰らい(ソウルイーター)』に首都を蹂躙されて壊滅的な被害を出したため、現在でもこの惨劇は悪夢の伝説としてビーストマンの間で語り継がれており、同モンスターを非常に恐れているとされる為、その魂喰らいを数百体使役しているアインズ・ウール・ゴウン魔導国に従った理由がよく分かる。
竜王国の事を自分達の狩場や食料庫として見なしており、毎年攻め込んできていたのは食料の確保のためと、狩りでの腕試しなどが目的であった。
そのため、今までは国境近辺で小規模な集団による限定的な侵攻が起こる程度で、適当に人間を浚った後は撤退していたので何とか戦えていたのだが、突如これまでとは比較にならない規模の大軍で大攻勢を仕掛けてきたため、竜王国そのものを存亡の危機に晒している。
関連人物
ドラウディロン・オーリウクルス
竜王国の女王にして、『真なる竜王』の血を8分の1引いている人間。本来は大人の美女だが、男女問わずの士気高揚のために幼女の姿となっている。
宰相
竜王国宰相を務める男性。本名は不明。有能だがやさぐれモード時のドラウディロンに対する扱いがどこか辛辣で、少女の姿を「幼女形態」呼ばわりしたり、皮肉たっぷりな陳言をしたりする。ちなみに既婚者で妻子もいる。
セラブレイト
竜王国唯一のアダマンタイト級冒険者チーム、『クリスタル・ティア』のリーダー。《光輝剣》なる剣技を使いこなすホーリーロードで、“閃烈”の異名を取る国内最強格の実力者だが、少女姿のドラウディロンに欲情の篭った目を向ける筋金入りのロリコン。
ビーストマンとの戦いでは防衛戦の中核を担う抜群の戦果を挙げ続けており、ドラウディロン自身も彼に報いる報酬は「自分の身体」ぐらいしかないと思っている。
オプティクス
ワーカーチーム『豪炎紅蓮』のリーダー。“真紅”の異名を取る名うての剣士で、ビーストマンとの戦いではセラブレイトに次ぐ防衛の要として活躍している。