アナログ方式だった初期の携帯電話(または自動車電話)に採用された通信システムのこと。主に1980年代に使われた。世界的に統一された規格があったわけではなく、NTTドコモはNTT大容量方式、DDIセルラーグループはNTACSと、日本国内ですらバラバラであった。
電波の利用効率が著しく悪いので、日本では1999年に停波し、世界的にも第2世代移動通信システムのGSMなどに置き換えられほとんど使われなくなった。
第1世代移動通信システム(1G)というのは後付けの呼称であり、後に第2世代移動通信システム(2G)、第3世代移動通信システム(3G)が登場してから、初期の携帯電話の通信方式をそう呼ぶようになったのである。
この世代の携帯電話は文字通り「通話」しかできず、携帯電話でショートメッセージや電子メールが使えるようになったのはデジタル化からしばらくたった1990年代後半の話である。