概要
第2世代移動通信システムは、第1世代移動通信システムの後継としてデジタル化された移動体通信システム(デジタル携帯電話)のこと。 英語の「2nd Generation」から、「2G」などとも略される。1990年代以降普及した。
日本では2012年にNTTドコモのmovaが停波し、2Gの時代に終止符を打った。世界的にはこの世代の技術の発展形がまだ使われている地域も多い。
特徴
アナログ方式だった第1世代移動通信システムは通話しかできなかったが、デジタル化によりパケット通信の技術が取り入れられ、SMSやインターネット接続サービスへの対応など高機能化した。しかし回線速度は非常に遅く、通話音質は悪かった(PHSやcdmaOneはPDCやGSMより帯域幅が広く通話音質の良さを売りにしていた)。
「携帯電話を使う時はペースメーカーから十分離して」と言われることがあるが、これは2G(特にGSM)の携帯電話の空中線電力が大きく、電磁波が他の電子機器に与える影響が懸念されたたためである(医療機関でPHSが使われた理由でもある)。cdmaOneや3G以降の携帯電話では空中線電力の低減がはかられたため、あまり気にする必要がなくなっている。
規格
日本では独自に電波利用効率を改善したPDCが主流だったが、世界的にはGSMが主流である。GSMは(アナログよりはましだが)電波の利用効率が悪く、通話の暗号化に脆弱性が見つかっているなどの問題が多々あるにもかかわらず、特許使用料が安かったため世界的に最も普及した。「GPRS」や「EDGE」といった形で最終的に第3世代移動通信システムに相当するデータ転送速度が出せるまで拡張がなされ、2010年代に入っても(3G以降を含めた)携帯電話方式の中で最も使われている。
このほか、アメリカ合衆国とカナダで使用されたD-AMPSというものもあるが、これはPDCの技術を流用したものである。
PHSやcdmaOneも広義にはこの世代に含まれるが、PHSはコードレス電話の発展形、cdmaOneは第3世代移動通信システムを先取りした技術であり、cdmaOneは2.5Gとも呼ばれている。
現在ではGSMおよびその発展形以外の2G規格は全て停波している。
関連タグ
PHS...広義では2Gに含まれる。