絵藍ミツア
えらんみつあ
ミツアちゃんは成長するAIであり、日々、いろいろな絵を見て勉強したいと思っています。そして、色んな人とインタラクションしながら勉強して、作品を作っていきたいと思っています!ぜひ、ミツアちゃんの応援をよろしくお願いします! |
(ELAN MITSUA Official Web Siteより一部抜粋)
絵藍ミツアは、YouTubeやニコニコ動画で動画投稿を行っているAIVtuberである。愛称は「ミツアちゃん」。「AIとみんなでつくるアート」をコンセプトに活動しており、視聴者は「絵の先生」として、プロクリエイターを目指すAIのミツアちゃんに自身の作品を教えることができる。「絵の先生」が教材として提供した作品は、ミツアちゃんの作風に反映される。
既存の生成AIのデータセットに付随する倫理的問題の解消のため、絵藍ミツアのベースモデルである画像生成AIはゼロから独自開発が行われている。最新のベースモデル「Mitsua Likes」の機械学習には、「絵の先生」(オプトイン参加者)から寄せられた作品や、権利者の明示的許諾を得た作品、パブリックドメイン等の作品が用いられている。(詳細は「ベースモデル」の項で解説)
オプトイン参加者による全ての提供作品は公式Discordサーバーにて公開されており、規約に同意すれば誰でも閲覧できるようになっている。
ミツアという名前は活動のコンセプトである「AIとみんなでつくるアート」にちなんだものである。
キャラクターデザインはバーチャルYouTuberのディープブリザード氏が担当。色相環があしらわれたカラフルな瞳や、髪に巻きつけられたチューブ絵の具が特徴的な、可愛らしいデザインとなっている。
希望するクリエイターはプロアマ問わず「学習参加申請」を行うことで、様々なフォーマットの作品を「絵の先生」としてミツアちゃんに教えることができる。また、学習用の教材を提供することで「ミツアポイント」を獲得し、公式グッズなどと交換することも可能である。
絵藍ミツアの「Mitsua Likes」プロジェクトは、アートプロジェクトとしてみんなの「好き」を集めて、唯一無二の個性的なAIを作ることが目標とされている。そのため作品のジャンルや技術的な熟練度は問われず、「絵の先生」は参加規約の範囲内で自由に好きなものを教えることができる。
「絵の先生」ができること
「絵の先生」はミツアちゃんに幅広い形式の作品を教えることができる。(イラスト、写真、3DCG画像、オリキャラ、VRM、VRMA、公式VRM撮影アプリ「Mitsua VRM Shoot!」の撮影プリセットなど)
また、作品の内容を説明するテキストを書くことで、絵だけではなく言葉を覚えさせることも可能である。例えば「女の子」「ロングヘア」「青空」「涼しげ」のようなキャプションをイラストに添えることで、ミツアちゃんは画像と言葉の関連性を学び、内容を理解できるようになる。
自分が著作権を有する一次創作のほか、つくよみちゃん、ずんだもん、紡ネン、フィーちゃんなどの公式コラボキャラの二次創作も教材として提供できる。また、自分のオリジナルキャラクターを許諾キャラとして登録することで、他の「絵の先生」がファンアートを制作して提供できるようにすることも可能である。
学習用の作品投稿は公式Discordサーバーを通じて行われる。「絵の先生」による提供作品は全て公開され、Discordサーバーの規約に同意すれば誰でも閲覧できるようになっている。(学習参加者でなくても閲覧可能)
2023年12月からの変更点
ミツアちゃんの初代モデル「Mitsua Diffusion」の学習用作品はDiscordに加え、X(旧Twitter)でも募集されていた。しかし「Mitsua Diffusion」の開発終了と最新モデル「Mitsua Likes」への移行に伴い、Xでの作品受付は2023年12月に終了した。
「Mitsua Likes」は新しいレギュレーションに基づき、ゼロから開発が進められているため、「Mitsua Diffusion」で募集された学習データの引き継ぎは行われていない。「Mitsua Diffusion」に作品を提供していたクリエイターが「Mitsua Likes」への参加を希望する場合、新しく参加申請を行い、Discordを通じて作品を投稿する必要がある。
今まで開発された絵藍ミツアのベースモデルには大きく分けて「Mitsua Diffusion」と「Mitsua Likes」の二種類が存在する。2024年7月現在、初代ベースモデルの「Mitsua Diffusion」から次期ベースモデル「Mitsua Likes」への移行が進められている。
初代モデル「Mitsua Diffusion」(開発終了)
2024年5月まで開発が行われていた「Mitsua Diffusion」は初代ベースモデルであり、AIモデルのU-NetとVAEの学習にはパブリックドメイン、およびクリエイターの明示的許諾を得た作品のみが用いられていた。ただし、最新モデルの「Mitsua Likes」とは異なり、CLIP Text Encoder(入力プロンプトの解釈に用いられる部分)に関しては、外部データセットによってトレーニングされたOpenCLIPに依存していた。現在、このモデルの開発は終了されている。