概要
「自作自演」の略称である。
この場合はネット用語としての「自作自演」のことで、第三者を騙って「○○さんは素晴らしい人格者だ」「○○の作品はとてもいい」などと自分を褒め称えたり(自画自賛)、逆に第三者を装って「○○ウザい」「○○は下手くそだからもうやめろ」などと自分を否定・攻撃することで周りの同情を引いたりするような行為を指す。
本記事では主にpixiv・ピクシブ百科事典内における自演行為について解説する。
なお、pixivにおいては主に「投稿者が自演をしている作品」に対する指摘タグとして使われているが、たまにキャラクターが自演的行動をしている作品にも使われることがあるため、「自作自演」「自演」「自演乙」等のタグがついている作品すべてが投稿者の自演というわけではないことに注意すること。
自分タグ(自演タグ)
「自分タグ」とは、自分で自分の作品にタグ(※年齢設定やオリジナル/二次創作の設定、またキャラクターや作品名、CPといった、投稿時の基本的な設定ではなく、投稿後に新たに付与するタグ)をつけること、またそのタグのことだが、主に閲覧者側が付けるようなポジティブな意味の評価タグを、投稿者本人が付けていることを指す。
例えば「なにこれすごい」のような称賛や、二次創作における「野生の○○」など、本来なら客観的な評価、第三者からの意見として使われるべきタグを、投稿者が自画自賛する目的で付けることに対して、批判・指摘として使われる。ブックマーク数によって付けられる「◯◯users入り」タグを、その数に達していないに付けてしまう「虚偽users入りタグ」なども自演の一種である。
pixivには投稿者・閲覧者それぞれがタグ編集を行うことができるが、投稿者が自分で付けたタグは閲覧者が削除できない上、投稿者は編集されたくないタグをロックすることもできる。このため、タグでの自演は見抜きやすいと言える。
※かつては投稿者が自分で付けたタグに「*」のマークがついていたため同一アカウントによる自演が閲覧者側からも判別できたが、2019年ごろに行われた仕様変更により現在は判別不可能となっている。
なお、複数アカウントでの編集の場合、閲覧者が自演かどうか見分けることはできないが、利用規約では「作品や名義による使い分けなど、本サービス及び関連サービスでの活動に必要性がある場合においては、その他の利用規約に反しない範囲において複数アカウントの保有を認めるものとします。」と示されており、自画自賛・宣伝目的での別アカウントの利用が「活動に必要性がある」とは考えにくいことから、ある意味で自演行為は利用規約に反している。
詳しくは「自分タグ」の記事を参照のこと。
自演記事
ピクシブ百科事典において、自分や自分の作品、自分の所属する組織・団体を宣伝する目的で記事を作成したり、既存の記事をそのような形に編集したりすること。
また、先に挙げた「自分タグ」の一種として、自分だけが使っているようなタグに関する記事を作成することや、既存の記事内に他のユーザーの作品を差し置いて自分が投稿した作品を使う(主にトップ画像)などの行為も含まれる。
記事の中立性・公平性を害するという点で、荒らし行為・迷惑行為として、百科事典内でも特に嫌われることの一つである。
こちらも詳しくは「自演記事」を参照のこと。
注意点
pixivにおけるこのような自演への批判はあくまでも慣例に基づいて行われているものに過ぎないことに注意する必要がある。
ガイドライン(2024年8月現在)では利用にあたっての禁止行為としていくつかの事項が示されているが、少なくとも「自作自演行為」そのものは禁止事項には挙げられておらず、あくまでガイドライン上は何ら問題がない行為である。
ただし「作品内容に無関係なタグを付加する行為」、「不適切な宣伝または勧誘を目的としたコメントを投稿する行為」、「運営者、他のユーザー、その他の第三者になりすます行為、またはそのように誤認されるおそれがあると当社が判断する行為」が禁止事項に挙げられており、宣伝・自分タグ・なりすましといった自演行為がこれらに該当する可能性はある。
しかし、pixivにはネット文化・pixiv内のマナーに疎い初心者ユーザーや、日本語に詳しくない海外ユーザーも数多く存在し、彼/彼女らが自演(に見える)行為をしている場合もある。全てのユーザーに厳正なタグやコメント、記事の使用を徹底させることは不可能と言える。
ガイドラインだけでなく明文化されていないマナーまで把握すべき、というのはあくまでも多数派の意向に過ぎず、従わない少数派の存在も容認するべきである。
もちろん、自分タグを用いた大量投稿などで検索妨害にまで至っているケースや、(ユーザー側で記事が削除できない)百科事典でのいわゆる「立て逃げ」の繰り返し、他者のコメント欄での宣伝行為、誹謗中傷を行うような悪質ななりすましなどは、初心者や海外ユーザーだから…というだけで済まされるような問題ではないため、適宜ブロックや運営への報告など対応する必要がある。