西之島は小笠原諸島の島。東京都小笠原村に属する。
概要
本州から南に約1000kmの地点に所在する孤島。小笠原諸島に属するが父島からも130kmも離れている。
18世紀にスペインの船が発見、「ロサリオ島」と命名。19世紀にはイギリスのノーチラス号が訪れている。20世紀に入ってから日本によって「西之島」と命名された。海鳥の繁殖地となっており、鳥獣保護区に指定されている。
もともと近海では海底火山などの噴火が繰り返されていたが、1973年に東南側で噴火があり西之島新島ができた。一年余りに渡る噴火の一部始終は航空機からの撮影で記録され、当時は大いに話題になった。その後の侵食と土砂の堆積で新島と西之島は一体となり、新島部分は荒波に削られて面積は徐々に縮小していった。
2013年に東南側で噴火があり、再び新島が生まれた。今回の噴火では旧島と一体化しても噴火は止まらず、旧島を飲み込みつつ成長を続け、西之島は以前の10倍以上の面積になった。2017年に至っても断続的に噴火が継続している。2017年時点の面積は3平方km、最高地点の標高は143mと発表されている。
噴火が小康状態にあるときの上陸調査によれば、僅かに残った旧島部分に植生が残存しているほか、依然として海鳥の繁殖が確認されている。