概要
阿南まゆきの漫画「透明少女と少女」は、『ちゃおデラックス』2011年ホラー夏号(7月増刊号)に掲載されたエピソードの一つ。
2013年発売のホラー短編集『ブラッディ・リリィ』に収録されている。
存在感の薄い少女が初めて自分の存在に気づいてくれた少女のために尽くそうとする物語。
ストーリー
樋口燈子は家族にも気づいてもらえないほどに影が薄く、その存在感の薄さは周囲から「透明人間」と呼ばれるほどだった。
そんな孤独な日々を過ごしていた燈子は、自分の存在に初めて気づいてくれたクラスメイトの原田美沙と出会い、仲良くなるが…。
登場人物
- 樋口燈子(ひぐち とうこ)
主人公。
周囲から「透明人間」と呼ばれるほどに存在感の薄い少女。母親に話しかければ驚かれ、クラスメイトに声をかければ気味がられたりと、幼い頃から孤独な日々を過ごしている。
しかし手先が器用で、明かりがつく目覚まし時計やそれを改良して発火装置を作ったりできる。
初めて自分の存在に気付いてくれた美沙との間に友情が芽生えて親友同士になった。しかし美沙が近所に新しくオープンした「お得マート」から嫌がらせを受けていることを知った上、美沙に対して暴言を言い放った男性店員に激怒し、自身の存在感の無さや自作の発火装置を駆使して店にガス爆発を仕掛けた。
実は美沙に利用されていただけだったが、燈子自身は最初から気付いており、それでも美沙のためになんでもしたいと思った。
- 原田美沙(はらだ みさ)
もう一人の主人公。
燈子のクラスメイトで、存在感の薄い燈子の存在に最初に気付いた少女。燈子との間に友情が芽生え、無二の親友になった。
実家は小さな商店街にある八百屋だが、近所に新しくオープンした大型スーパー「お得マート」が嫌がらせのように商店街の近くでチラシを配って客を奪っており、自分の家の八百屋を含めた商店街のお店皆を困らせていることに悩んでいた。お得マートの嫌がらせを止めようと説得を試みるが、その店の店員から冷たい言葉を言い放たれ、泣き崩れてしまう。美沙を傷つけられたことに激怒した燈子が引き起こしたガス爆発によってお得マートが町から出ていったため、お客が戻ってきた(しかし、住民から批判を受けて町を出ていったお得マートにはある程度同情していた)。
実は燈子に近づいたのは彼女を利用するためだったが、燈子本人には既に気付かれていた。
- お得マートの店員(本名不明)
近所に新しくオープンした大型スーパーマーケット「お得マート」の男性店員。
商店街の近くでチラシを配って客を奪い、美沙の実家の八百屋を含めた商店街のお店皆を困らせており、美沙に嫌がらせをやめるように説得されるが、言うことを聞かなかった上、彼女に冷たい言葉を言い放ち、燈子の逆鱗に触れる結果となる。その後、彼女が仕組んだガス爆発に巻き込まるが、詳しい生死は不明。
関連タグ
阿南まゆき ちゃお 少女漫画 ホラー クレイジーサイコレズ 百合の間に挟まる男
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