概要
第二部から登場する新たな敵。悠久の玉を盗み、それ以降幾度も暗躍する。
主人公の竜堂ルナとは「妖怪と人間の混血」「妖怪側の血筋は王家の、人間の血筋は陰陽師の家系」「赤ん坊の頃に生き別れた双子の片割れがいる」などの共通点を持つ他、双方の先祖由来の複雑な因縁で結ばれている。
当初は身体が不自由で、黒い獣に乗って移動していたが、式神のケンガから失敗への制裁を口実に力を奪い、ルナ達と相まみえる頃には自力で歩けるようになった。
赤と白を基調とした衣装を身にまとう(ちなみにこの衣装は裁縫が得意なナナセの手作りである)。正確な年齢は不明だが作中で彼女を見た駿曰く「自分と同じ歳くらい」の少女。
目的の為なら手段を選ばず、ときに笑いながら他者を痛めつけるなど冷酷、惨忍な人間性と、自身の苦痛や流血、悍ましい肉体の変化さえも厭わない執念を併せ持つ人物。
御庫裏雛子とは双子だが、ナナセの方は雛子を肉親と思ってはおらず(血縁があること自体は知っている)平然と彼女の体を「予備の肉体」として乗っ取った。
ちなみに透門家の血を引く母・早葉は自身と雛子を出産した後に亡くなるが、今際の際に父カイリュウと透門家を恨んで罵倒したと聞かされている為姉同様に肉親の情は皆無であり、自身の人間の血を否定しているが、その反面透門家の血は誇りに思っている。
赤子時代は貧しい里親夫婦に預けられていたこともあったが、その夫婦は経済事情故に金で雇われて仕方なく育てたに過ぎず、妖怪の血を引き成長速度が人間と異なる上にうず目を持つナナセを心底気味悪がり、「化け物」「誘拐されてくれないか」「疑われるのは嫌だから病死してほしい」と暴言を吐かれるなど、悲惨な過去を持ち、その後に父カイリュウに優しくされたことから肉親で唯一父だけを慕うようになる(ナナセの境遇を追体験させられたルナからは父と一緒に暮らしていた時期の短さを指摘されるが、父を信じていると一蹴している)