概要
通訳案内士とは、来日する外国人旅行者に対してガイドを行える資格。またはその資格を活用して働く人のこと。
『全国通訳案内士』と『地域通訳案内士』に大別される。
通訳案内士は名称独占資格の一つであり、『全国通訳案内士』は語学系では唯一の国家資格でもある。
専業の通訳者と比べ外国語での観光案内が主な仕事だが、旅程管理主任者資格を必要とする添乗員とは異なり、通訳案内士の資格を有するだけでは添乗員業務は行えない。
変遷
1907年(明治40年)7月27日に公布された『案内業者取締規則』によって、外国人旅行者を相手にする通弁兼ガイド役に対し、試験の実施と合格者のみが免許を取得できる規制が始まる。
1947年(昭和22年)12月の内務省解体に伴い失効。
1949年6月15日に現行の法令の前身である『通訳案内業法』が新たに制定。
外国人旅行者への有償でのガイドが許されるのは通訳案内士に限られ、有資格者でなければガイド業を禁ずる業務独占資格となる。
2018年1月4日からは『通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律』、俗称『通訳案内士法』が施行される。
これにより業務独占規制が廃止になり、旧態の通訳案内士は『全国通訳案内士』と『地域通訳案内士』に改められる。
その一方で、有資格者以外がその名称や類似名称を用いることを禁ずる名称独占資格に関しては、法改正後も現状維持が決定する。