概要
現在は用途によって細かい呼び方がわかれており、また材質も様々である。
- 道糸
釣竿・リール側に付いている比較的太目の釣り糸を「道糸」(または英語読みのままで「ライン」)という。
- ハリス(鉤素)
釣り針側の細めの糸。
- 天上糸
竿の穂先に接続する糸。
主に鮎釣りや渓流釣りに使用し、長さを調節出来るものが主流。
- ショックリーダー
魚が掛かった瞬間や走った際の衝撃を吸収するための糸。
また根ズレ(岩や根で糸が傷つくこと)した際に防ぐのに使用し、単に「リーダー」とも呼ぶ。
主にルアーフィッシング(渓流以外)や落とし込み釣り、フライフィッシングで使用。
- 中糸
飛ばした時の錘の衝撃を吸収するための糸で、投げ釣り等で使用する。
30センチ程度で中通し錘を使用するときに使う。
その他に「捨て糸」、「空中糸」、フライフィッシングで使用する「ティペット」などがある。
材質別
昔はテグスサン(Eriogyna pyretorum)というヤママユガ科に属する蛾の幼虫の絹糸腺から作ったテグス(天蚕糸)や、スガ糸(絹)、馬の尾の毛(馬素)などを使用。
現在は合成繊維が多く、また最近は環境の観点から生分解性の物も使用されている。
- ナイロン
一般的に使用されており、水に浮き、伸びやすい。
- フロロカーボン
水に沈み、伸びにくい。
- PE
編み込んであり、引っ張りに強いが擦れ(キンク)に弱い。
リールに巻く道糸に使用。
- 金属糸
水に沈み、伸びにくいが錆びやすい。
鮎釣りに使用するものは細く、フロロとの「複合メタルライン」も使用される。
また歯が鋭い魚(太刀魚、鮫など)を狙う際にワイヤーをハリスやリーダーとして使用することもある。
等‥
太さ・強度別
日本製は糸の太さは号数で表記される。
かつてテグスサンの絹糸腺から作った釣り糸の5尺(約1.5 m)分の重量を量り、4毛から1分2厘までの14種類に分けられて売買されていた。
後に東洋レーヨン(現在の東レ)が国産初のナイロンライン「銀鱗」を1947年に発売する際、1厘の太さを1号と定めこれが標準となる。
欧米発祥であるルアーフィッシングやフライフィッシング向けのものはポンド(Lb)単位で強度が表され、製品によっては両方が併記されることもある。
因みに、
ナイロン・フロロカーボンは大まかに「号数 × 4 = ポンド」
PEラインの強度は「号数 × 10 = ポンド」
で換算することが可能。
関連項目
:釣糸の大手メーカーで、現在は関連会社が販売。
:ブランド名を使って釣糸を販売。