概要
天罡星三十六星の天罪星の生まれ変わりで、序列第二十九位の好漢。
あだ名は「短命二郎(たんめいじろう)」。次男坊である彼に下手なちょっかいを出すと相手が命を落とすほど危ない存在だったためこう呼ばれた。
済州石碣村で漁師を生業とする阮三兄弟の次男で、阮小二の弟で、阮小七の兄。
兄弟では一番荒っぽい性格で、賭場に入り浸り、母親の大切な簪を取り上げて質に入れてきたというろくでなしである(だが、さすがにこれには兄の小二に怒鳴られた)。
来歴
梁山泊にほど近い石碣村で兄弟と共に漁で生計を立てていたが、厳しい税の取立てや梁山泊の山賊のせいで暮らしは厳しく、闇商売に手を出すなどゴロツキのような生活をしていた。
そこに、北京大名府の留守司・梁世傑が、舅であり宰相の蔡京に贈ろうとしている十万貫の誕生日祝い(生辰綱)を強奪する計画を企てていた東渓村の庄屋・晁蓋の誘いに三兄弟とも乗って、見事生辰綱を強奪することに成功。だが、すぐに自分達の犯行とバレると、呉用の提案で梁山泊へ逃げることを決める。阮小五は漁師仲間も引き連れて船に分乗して梁山泊を目指した。追手の役人達が舟を使って追いかけて来ると、三兄弟はそれぞれ舟を操って深追いさせ、そこに火計で混乱させたところをせん滅して返り討ちにした。
梁山泊へ逃げ込んだ後、晁蓋に首領の座を奪われることを恐れた王倫が晁蓋達を追い返そうとするが、それに激怒した林冲が王倫を殺したため、晁蓋が新たな首領となり、阮小五らも頭領に名を連ねた。
入山後、再度追って来た討伐隊を漁師の経験と梁山泊の地形を利用した水上戦で翻弄、全滅させた。
阮小五達は李俊や張横らとともに水軍の要となり、水上戦で大いに活躍することとなる。