CV:日髙のり子
概要
婚期をのがしているが、猫猫が「良妻になれたろう」と思うほど人当たりがよくて優しく、笑顔を絶やさずに他の侍女の先頭に立ってよく働く。その性格ゆえ阿多妃の信頼も厚い。
かつて阿多妃に仕え、今は壬氏に仕える水蓮を除けば、他の妃に仕える侍女のなかでも一番の古株と思われる。
親に言われて柘榴宮に侍女として入ったが、その時期は阿多妃が新しい淑妃になる前か、同じ時期かは不明。
新しい淑妃となった阿多妃が東宮(現皇帝)と対等に接していることに衝撃を受け心酔、生涯をかけて仕えるべきお方と考えるようになる。
それからしばらくたち、阿多妃が次の東宮となるべき子のお産がひどい難産だったこと、お産に立ちあっていた医官が偶然重なった皇太后のお産につれていかれたこと、それが原因となって阿多妃は子宮を失い二度と子供を産めないからだになったこと、産後間もない阿多妃の子(次の東宮)が早くに亡くなり、「赤子によくあること、気にすることはない」とうつろな表情で語った阿多妃が夜になると毎日のように慟哭していたこと、それらのことを風明はよく知っていた。そのうえ後に知った栄養剤が赤子にとってはそうではなかったことも合わせて風明にとって重い傷となった。
先述したように風明は柘榴宮の侍女や翡翠宮から大掃除の手伝いに来た猫猫たちにも笑顔を絶やさない優しい性格であったが、阿多妃になつき柘榴宮に遊びに来た幼い里樹妃だけはわけもわからず冷たく追い返し、その冷酷なあつかいに里樹妃は怯えている。
そして、皇帝主催の園遊会で事件が起きる。
この事件に関与した風明は自首、「すべては阿多妃様が淑妃であるため」と動機を語ったため、風明は処刑されて彼女の実家は財産を没収され没落、風明に連なる人物のうち事件にかかわったと認定された人物は肉刑、取引があった商人は出入り禁止、侍女約80人(侍女の総数は約2000人)は事件のかかわりの有無にかかわらず解雇になり、そのなかには猫猫も含まれていた。
風明の実家
養蜂場を営む豪農、蜜蝋(蜂蜜を原料とする蝋燭)の製造販売も行っており、柘榴宮にも納入されている。また、それ以外の商品のほとんども風明が木簡を通じて商人と連絡をとっており、事件に使用されたものも同様に手に入れたと思われる。