鬼蜘蛛三郎
おにぐもさぶろう
ふうま八将・二車家幹部の少女。
鬼蜘蛛家は代々“獣遁の術”使いで「三郎」の名を引き継ぐ18代目三郎。
非常に無口な性格で現在は二車骸佐一党に与している。
黒騎雫同様、骸佐への忠誠心は高くなく、独断行動をすることが多い。
楽尚之助のことは雫同様、「尚兄」と慕っている。
チャプター9のレイドボスとして初登場。「重撃」の装備をドロップする。
あろうことか魔物のシャドウに操られているという、敵幹部とは思えないデビューをはたした。
ふうま小太郎と獅子神自斎、尚之助の連携もあり、なんとか救出された。
チャプター15で再登場し、雫と共にふうまの首を独断で狙う。
が、対魔忍ライブラリーに雫共々あっさり撃退され、情けをかけられて「覚えておきなさい」とテンプレレベルの捨て台詞を吐いて逃亡したため、プレイヤーからは「小物」「ポンコツ」「頭対魔忍」と評価されている。
だが、少なくとも実力はあり、モブ対魔忍等を殺害する実力を持っている。
だからこそ前述の失態でよりポンコツ臭が加速しているように見えるのだが…
※この先本編のネタバレが有ります
第一部最終章序盤では偽物の尚之助からヨミハラ支部で待機命令を出されていたが、クローンアサギによる本物の尚之助の発見と心願寺紅に「東京キングダムで死霊卿と手を組んだ骸佐が大虐殺を始めた」との通告を受け、東京キングダムに帰還。
骸佐に従って死霊卿との決戦に参戦するが・・・
嘗てリーナに呆れられ、本物の尚之助が頭を抱えていた連携が出来ないと言う二車忍軍の欠点はそのまま、寧ろ理性的な尚之助や外様の良識派の弩竜一派を失っていた分、悪化していた。
更に、死霊卿一味は物語開始8年前の時点で上級魔族に対抗出来るとされていた甲河一門を加勢に駆け付けたふうま宗家の直属兵力諸共に壊滅させているのだ。
その上に、死霊卿一味に生け捕りにされた尚之助が知っている限りの情報を引き出されたのでは、最初から勝ち目はなかった。
三郎は死霊騎士ウィスプに挑むが、大量の死霊やゾンビを指揮する能力を持つウィスプの物量作戦の前に手も足も出ずに大五郎が押し潰されてしまう。
気力切れ寸前の三郎にウィスプは微笑みながら告げる。
「あなたの仲間はみんな私の操り人形として使ってあげるわ。さあ、綺麗な顔のままで死になさい。」
自身が負傷していないのが、綺麗な死体にするためだと知って遂に三郎は恐怖で戦意喪失、骸佐に助けを求めるも彼は眼前の死霊卿との対決に熱中している。
三郎が殺されかけた瞬間に、喧嘩友達の雫がウィスプに奇襲をかける。
彼だけは尚之助にも隠していた能力で自分が戦っていた敵を退け、戦場全体も把握していたのだ。
しかし、其れすらもウィスプの手の内だったのだ。
二車忍軍の中で唯一、雫だけが戦場全体を見ながら戦っている事、そして三郎を最も心配している事を見抜いて、一番厄介な雫を釣り出す餌としてその気になれば何時でも殺せる三郎を甚振り回していたのだ。
ウィスプのカウンターで重傷を負った雫は骸佐以外の味方が既に壊滅した事、自分達では足手纏いになるだけだと三郎に告げて逃げるように指示する。
「イヤ!死ぬならみんないっしょ。私達は家族!」
大泣きしながら絶叫を上げる三郎を雫が残りの全力を振り絞った<闇の雫>で包んで強引に戦場から遠ざける。
其れと同時に、ウィスプのレーザーで貫かれた大五郎も雫に礼を言う様に絶命する。
しかし、ウィスプは余裕の態度を崩さない。
雫の遺体を操り人形にして三郎を誘き出して殺せば問題無い、と加勢にやって来たワイトに告げる。
此処で漸く骸佐が戦場の状況を見回すが、重傷を負った上にスタミナ切れ寸前の雫以外は壊滅状態。
雫は骸佐に「三郎だけは何とか逃がした」と報告して、自身の遺体を餌にして三郎を釣り出そうとするウィスプとワイトを巻き込む形で自爆。
致命傷は与えられなかったものの、三郎への追撃を諦めさせる事には成功した。
結局、ヨミハラ支部の常駐メンバーとクローンアサギに保護された尚之助を除くと、三郎が二車忍軍の唯一の生き残りとなってしまった。