概要
製作チームは吉沢務(yet11)をはじめとして、麻枝准、久弥直樹、樋上いたる、折戸伸治、しのりーなど、
メンバーのほとんどが現在のkeyに移籍する前のTacticsというメーカーにて初めて結集して作られた作品であり、ファンの間では実質上Keyの原点作品ともいわれている。
デモムービーは麻枝氏が当時photoshopの使い方がわからなかったためにMSペイントによって作られたものだったりする。
宗団の施設が舞台ではあるが、宗教的な描写はほとんど見受けられない
内容はひたすらダークで性的や深層心理の心の痛みを多く描いていることが特徴的だが、物語の鍵となるのが家族の存在でもあることから、現在のKey作品にも通じるものがあったりする。
現在はNEXTONブランドよりWin7対応版が販売されているが、フルボイスの代わりに下記のおまけ要素は削除されてしまっている。
デモムービー(NEXTON版) |
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なお前述の通り宗教色はほとんど感じられないのだが、洗脳の為の装置の存在や、教団内で行われる暴行、銃火器の使用など、オウム真理教を思わせる面がある。当時地下鉄サリン事件の記憶も新しい時期であり、「商業ゲームのタブーを破った」とまで言われた。
あらすじ
母子家庭だった天沢郁未は、数年ぶりに帰ってきた母とひとときの幸せをすごしていたが、突然母が謎の怪死を遂げてしまう。
その原因が母の所属していた宗団FARGOによるものと知り、その謎をつきとめるべく単身信者の乗せた施設に向かうトラックに潜入していくことになる。
そこで居合わせた同志の巳間晴香や名倉由依と共にそれぞれの目的を目指すことになるが、
施設で行われているのは“不可視の力”を手にするための精神鍛錬と名のついた凄惨なものであった…
おまけ
Tacticsブランド時代の初回版~リニューアル版(廉価版含む)ではクリア後のおまけ要素として、麻枝氏の趣味で作られたおまけRPGというものが存在する(現在発売中のDVDフルボイス版以降では削除されてしまっている)。
後のKey作品での智代アフターでもこういった遊び要素は継承されている。
内容は由依の発見した通路により、T棟という施設内に郁未達3人は迷い込んでしまう。そこには開発スタッフの呪い(というかコメンタリー)により閉ざされた出口を、彼らスタッフを倒すことで開くのが目的となっているが、これまた麻枝氏の趣味で難易度は意外にも高く、下手をすれば本編よりもプレイ時間がかかるかもしれないほど。
地下で戦闘を重ねて経験値を積み、レベルアップするオーソドックスなシステムだが、戦闘は一人ずつでアイテムも回復アイテムのみなので戦略性も必要だったりする。
使用される攻撃方法は本編中にでてくるネタのパロディが多く、本編がダークな反面、こちらではコミカルになっている。
なお、地下にはラスボスともいえる『主』が存在するが、後の作品のONE~輝く季節へ~やリトルバスターズ!にもちゃっかり出演していたりする。
リメイク(エイプリルフール)
2022年4月1日に『MOON. -Re:make-』が発表された。当日のアーカイブはファミ通を参照。
関連タグ
背景にゲスト出演⇒ONE~輝く季節へ~