栄華を誇った文明が滅んで数千年・・・
かつての力を失った人類は、自ら生み出した
遺伝子改造による生物兵器に脅かされながら
黄昏の時代を過ごしていた
そんな中、人類の復権を切望する帝国は
旧文明の人造人間である 亞人 を用いて
兵器生産施設”生命炉”の起動に成功した
生命炉で生産された攻性生物兵器、
ドラゴンメア―その圧倒的な火力で
帝国は次々と大陸諸国を制圧していた・・・
少女は、暗い牢でずっと鎖につながれていた
幼い頃から・・・世界も、自分自身も知らぬまま・・・
”伝聞”は・・・うまく伝わらなかったのだろうか・・・
概要
ORTA(オルタ)とは、2002年12月19日にXbox用に発売されたパンツァードラグーンシリーズの現時点での最終作の略称である。時系列的には「AZEL パンツァードラグーンRPG」より数十年以上先の時代を描いている。前作まで開発を担当していた「チームアンドロメダ」はSEGA分社化により解散。新たに結集したスタッフによって開発されたため雰囲気など違う部分が多いが、セガサターンで発売されていた前作と比べると、グラフィックは格段に美しくなっている。
クリア後のおまけとして、変異種シャプリのマハ・マハに乗ったワームライダー・モボの冒険や、帝国科学者の子である一少年の視点からの外伝「帝国少年編」、一作目の「パンツァードラグーン」なども収録されている。
オルタ
本人も覚えていない幼いころから、辺境の街の塔にある牢獄に”災厄の魔女”として幽閉されていた、後頭部を刈り上げた銀色の髪の美しい少女。不思議なことに基本的な会話能力や常識は誰に教えられたものでもなく持っている。帝国のドラゴンメア部隊によって襲撃を受けた際にドラゴンに救われ、戦いの渦中へ投げ出されることになる。
その出自から世界を憎んでいたが、攻性生物とともに生きる”ワームライダー”の一族や、ドラゴンとの交流、さらに帝国からドラゴンメアを奪い脱走した亞人である”アバド”、かつてこの地にいたという”アゼル”との邂逅の中で、自分自身が何者なのか、何をすべきなのかを自覚していくことになる。
帝国
前作『AZEL パンツァードラグーンRPG』での戦いにおいて、首都と皇帝を失った帝國は南洋の諸島国家と併合し新生”帝国”として復権。再び旧世紀の技術を用いて製造された飛行戦艦や戦闘機、そして生命炉で生産されたドラゴンメアを運用しオルタとドラゴンを追撃する。
今作においては諸島国家の文化の影響が強くなったという設定から兵器の装飾性が強い。
特殊な防護服を着て搭乗しないと肉体が侵蝕され死に至る「ドラゴンメア」や、艦自体がステージという超巨大空中戦艦「ヴァーマナ」、教育で美化されている特攻兵器「マルダイ」、皇帝の横やりにより設計、製造された万物の霊長たる人型を模した戦艦「帝人機バキャルシュハ」を過酷な訓練の上、運用してしまうなど前作よりも技術は発展している反面、退廃的な面も強調されている。
書籍
- パンツァードラグーンオルタ 完全ガイド
本書はシューティングゲームの攻略本だが、半分は禁書の紹介やレポートという体裁で世界設定の紹介に割かれている。
- 風と暁の娘 パンツァードラグーン オルタ
ハードカバーでゲーム発売より間をおいて発売された、DDSATの原案でも評価が高い五代ゆう著、カルドセプトのかねこしんや画のノベライズ。
上記の攻略本の設定が掘り下げられ、オルタの心理描写だけではなくワームライダーや帝国の下層民の暮らし、ドラゴンメア部隊隊長エヴレーン、闇医者バム・リなどの人物描写なども補填されている名著である。
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