概要
ネット上での政治活動が黎明期であった平成21年(2009年)9月16日の鳩山由紀夫内閣発足から間もない11月16日に設立された政治系SNS。管理人は西田省人氏(現在は故人)。
当初は個人運営だったが法人化し「株式会社my日本」としてサービスを提供。
「マスコミが伝えない情報を共有し、テレビ・新聞が伝えない情報を知り、広める」ことを目標とし、嫌韓・嫌中・反マスコミ・反リベラル・反左翼などの論調が主流を占めたネット上で勢力を拡大。総会が開かれるなど、最盛期には会員数が7万人を超えるまでに成長。初期のネット保守活動に大きく影響した。
SNS内では、日記の投稿やコミュニティの開設が可能でポスティング・街宣活動・靖国神社への参拝などのリアル活動も盛んに行われるようになった。
ニコニコ動画ではSNSの解説動画を投稿するだけでなく、公式チャンネルを開設。「my日本Spread!!」という生放送番組が主に毎週火曜〜土曜の夜に配信されていた。
名称の由来
- 「愛国」「憂国」という言葉は右翼的なイメージを強く持たれるやすいという理由から基礎的な英単語の"my"なら多くの人が知っていることから。
- "Our"(我々の)でないのは、価値観や思想が違っていても自分の中の日本を誇りに思ってほしいという願いが込められている。
問題・騒動
- 上記の目標を掲げているため、情報周知に熱心という特徴を有していることがある。その熱心さゆえに政治とは無関係な場で政治的主張を始めてしまう「政治厨」としての振る舞いに及ぶ会員が現れることもあり、批判を浴びることがあった。
- SNS内で反日勢力とされる勢力を擁護するようなコメント、または保守系の政治家を批判するだけでその人物を「工作員」扱いすることもあり、2チャンネルなどの外部サイトでデマが流される被害もあった。
SNSの閉鎖
打倒民主党政権を主なスローガンとしていたネット保守勢力が多くいたことから、第二次安倍晋三政権以降は安倍政権支持と不支持を巡りネット保守界隈でも分断が引き起こされ、my日本での活動低下や会員数の伸び悩みにも繫がった。
加えて平成30年(2018年)6月の「改正割賦販売法」施行でクレジットカード決済による会費の徴収が不可能となり、運営費がまかなえなくなった。こうした流れからmy日本は令和元年(2019年)7月31日に閉鎖する旨が告知され、チャンネル生放送も同年7月を最後に全番組の配信を終了した。
予定より2週間ほど遅れた8月13日、アクセスが不可能となり約10年の歴史に幕を下ろした。閉鎖が延期されたのは、8月にイベントが重なったことによる管理側の配慮と思われる。
上記にあるように独自のSNS活動は終えており、かつてのような大規模な活動も行われなくなった。関係者もTwitter(現X)など他SNSでの元会員同士による小規模な交流があるくらいとなったが、現在も細々とリアル活動を行っている人も少なからずいると見られる。
関連タグ
・政治
・保守
外部リンク
Nihon Internet Broadcast…ニコニコの旧コミュニティ。放送は毎週金曜日に継続中。