文学「ナジャ」の概要
フランスの詩人アンドレ・ブルトンが1928年に刊行した散文小説。
「私とはだれか」という自分への問いかけから始まり、不思議な女性ナジャとの出会いによって現実のうちに“真の人生”“超現実”を実感する様を書く、シュールレアリスム文学の代表的作品。
ナジャという女性
作者であるアンドレ・ブルトンが1926年10月4日にパリの街角で出会った女性。
ブルトンが彼女に名を尋ねると「ロシア語の希望(Nadezhda、ナジェージダ)という語の初めのほうの部分」という答えを返しブルトンを魅了する。
ナジャの言葉や精神が生み出すシュールレアリスム的な美や刺激に惹かれブルトンは彼女と日々をすごすが、ナジャはブルトンの前から姿を消す。
女神転生シリーズのナジャ
上記の小説を元とした、妖精の少女。
初出作品は『真・女神転生Ⅱ』。色黒の肌に白い服、骨のペンダントを身に付ける、口調そのままに少女然としたデザイン。
主人公アレフがセンターに捕らわれたヒロコを救出する同中で、地下世界・旧水道橋の奥で出会うことになる。会ってすぐにナジャはアレフを気に入って半ば強引な形で仲魔になり、妖魔ヤヌスが守る通路とは別の収容所への道を教えてくれる。
強制収容所に辿りついたアレフはヒロコが収容された牢を見つけるが、彼女は正気を失っておりその場を動こうとしない。ナジャは自身の力ならヒロコを助けることができることに気付き、アレフにヒロコへの想いを問いかけ、アレフの真の想いをナジャは看破する。ナジャは自分の愛がアレフに受け入れられることがないことを知り、ヒロコの魂の中にいれば共に愛してもらえると、彼女に力を与えてアレフの前から消える。
『真・女神転生if...』では、レイコ編の結末を暗示するように、レイコ専用のガーディアンとして登場。
『真・女神転生DEEP STRANGE JOURNEY』ではダンジョン≪嘆きの胎≫第一層に登場。なお、今作では種族が「幻魔」に変更されている。
ナジャは悪魔を捕らえ溶解してしまう“循環の大地”という仕掛けに閉じ込められており、そこを主人公に救出される。助け出されたナジャは主人公に「あたしの希望になってくれた」と感謝し、次は自分が主人公の希望(仲魔)になることを約束して去っていく。