主に、画材の厚みを利用した技法、及びそれらを用いて製作された作品のことをいう。
概要
絵を語る上で度々使われる言葉ではあるが、その明確な定義はおそらく存在しない。
ガッシュや油彩等の不透明な画材を用いた作品全般のことを指して使用する事があるが、透明な画材でも厚みを利用する表現は使われている。
2DCGにおいてはそもそも厚みの概念が存在しないが、この言葉が一般的に利用されている。3DCG技術を利用することで、コンピューター上でも厚みを再現する試みもある。
分類の傾向
上記のように、不透明な画材を用いた作品や、CGでその質感を再現した作品が多い。
pixivではデジタルイラスト自体が多いため、タグとしては後者が主である。
日本のデジタル絵では2000年代だとフラットなアニメ塗りとエロゲ塗り以外の技法が減りつつあったが、その後水彩機能付きエディターの普及や海外絵師の影響もあり厚塗りが増えた。
また、作品の印象などを理由に分類されている場合も多い。
主に重厚感のある作品や、大胆な筆遣いにより画材の質感を残しているものなどがある。
ただし、人によって全く違う根拠で分類されていることが少なくない。
上記以外の分類根拠として「主線がない」「色が濃い」「リアル調」といったものもよく見られる。
タグ検索を行う場合は、他の画風や画材を追加するなど、若干の注意が必要である。
デジタル厚塗り
概要にあるとおりデジタルイラスト(技法)用語における厚塗りには明確な定義はない。
イラストの(空気感)を個々人が感じたものを指す場合もあるし、絵画技法における厚塗り(インパスト)を指す場合もある。
前者である場合ほとんどの作品に使われている美術技法はインパストではなくグラッシが用いられる。
しかしながら、デジタルイラストレーションにおいてこの様な分類はさしたる意味を持たず、日本では総称して「厚塗り」という言葉が使われる。
(※なお、2012年10月31日現在にpixiv作品検索で「インパスト」はHITしない)
関連イラスト
デジタルイラストによる厚塗りの例
関連タグ
関連企画
外部リンク
- 色の層が生みだす重厚感。厚塗り風イラスト特集 - pixivision(2020年5月11日)
- 重厚感たっぷり!厚塗りイラスト特集 - pixivision(2023年2月7日)