概要
月刊チェジウで不定期に掲載されるルポ漫画。新人漫画家・富士36が夢野カケラにインタビューする回がある。
だが富士の記憶力がとてつもなく弱い&メモも録音もしなかったため、夢野のコメントを断片的にしか覚えておらず、その断片的に覚えている部分をつなぎ合わせ、本来の意図とは異なる内容に改変。
さらに、夢野自身のことも「無言で一点を見据えているだけ、かと思いきや……」と、『根暗でろくに会話できず、他の漫画家への敬意を払わない人物』という印象を与えるように描写してしまった。
このように非常に無礼なことをやらかした富士36であったが、内容自体は好評だった(≒元より夢野の評判が悪かった)からか新連載を獲得した。
が、本来の発言は後述するが、夢野自身実践できていない、お前が言うなとしか言いようがない内容ばかりであり、改変もなく載ってたらそれはそれでかなり顰蹙を買ったと思われる。
インタビューの内容
強調部分がルポ漫画で掲載された箇所。
- 富士「それでは色々質問させて頂きます!」
- 夢野「僕なんか、もう……いいよ」
- 本来の発言「僕なんかがお役に立てるかわかんないけど、もうなんでも訊いていいよ」
- 富士「漫画を描く上で一番気をつけてることって何ですか?」
- 夢野「僕は……一人」
- 本来の発言「そうだなぁ、僕は……まず一人よがりにならないように、読者にわかりやすくすることかな」
- 富士「先生はどんな風に色々なキャラクターを生み出してるんですか?」
- 夢野「他の漫画のキャラ……そのまま使ったりとか」
- 本来の発言「キャラかあ……まず他の漫画のキャラと被らないように気をつけて、あとはまあ周りの人をモデルにしたり?面白い人がいたらそのまま使ったりとかしちゃいますね」
- 富士「最後に僕を含め新人に何かアドバイスを」
- 夢野「……漫画は描いてほしくないかな」
- 本来の発言「とにかく描きたいものを描いてほしいですね。売れるのも大事だけどそればっかり気にした漫画は描いてほしくないかな」
- 富士「先生、今日は色々聞かせて頂いてありがとうございました!」
- 夢野「汚い仕事場に……帰ってね」
- 本来の発言「こんな汚い仕事場に来てもらっちゃって。気をつけて帰ってね」
夢野の本来の発言を見てみると、
- 「まず一人よがりにならないように、読者にわかりやすくすることかな」
- 夢野自身は担当に正論で指摘されても自分の漫画の欠点を認めようとせず、「ウザくない」などと言い返すことさえ多い。
- 『ラストファンタジー』第1話の1ページ目を丸々使った度を越した世界観説明など、明らかに一人よがりになっている。
- 「まず他の漫画のキャラと被らないように気をつけて」
- 『ソードマスターヤマト』を始め、どの漫画のキャラクターもどこかで見たようなものばかり。『決めろ!キラメキシュート』に至っては自作のキャラ同士で外見被りが発生し、担当を辟易させた。
- 「とにかく描きたいものを描いてほしいですね。売れるのも大事だけどそればっかり気にした漫画は描いてほしくないかな」
- 描きたいものを描いた結果、毎回嘲笑された挙句ページを極端に短縮した上で打ち切られているのは誰だと思っているのか。
- 商業誌に載せる以上、読者のニーズを考慮しなければ長く続かない。この手の発言は好成績持ちでなければ言うべきでない。
このように、夢野のこれまでの体たらくを考えれば全く言えたことではない発言ばかりである。
担当の森も夢野に文句を言われた際に「得意になって語っていましたね」と皮肉を返しており、もしこれらが改変なしに掲載されたら読者からヘイトが集まっただろう。
ただし、「こんな汚い仕事場に来てもらっちゃって。気をつけて帰ってね」の部分だけは夢野に非が無くて、失礼極まりなく
これだけで富士36に対して激怒してもおかしくない内容であることは確かである。
余談
これまで声のみの登場だった夢野を(嫌々)担当している編集者・森が初めて実物で登場しており、七三分けでメガネをかけたサラリーマンとして描かれている。