概要
日烏(にちう)とも呼ばれる中国神話に登場する太陽の中に住んでいるとされる三本の足を持つ烏。
また、天帝の子、太陽の御者を務める存在ともされ、全身が金色の光り輝いている事から金烏とも呼ばれる事もある。
なお、元々は2本足の姿で現されていたが、時代が経つにつれて3が陽の数である事から(太陽に棲んでいるのは陽の精だからという事で)現代の姿へと変わっていったらしい。
伝承によれば、太陽をその背に乗せて天空を移動すると言われているほか(ただし、龍が駆る車で移動しているという伝承もある)、西王母に食事を運ぶ役目を追っていたともされる。
また、『淮南子』では東海にあるという扶桑の神樹に棲んでおり、口から火を吐き出して太陽を生み出す存在だとされているという。
その他、大昔は10の太陽が存在しており、本来は入れ替わり昇っていたが尭帝の御世10羽が一度に出てくるという事件が起こり、その為に地上が灼熱地獄と化して草木が枯れ始めてしまうという大事件が起こりこの事件を受け尭帝は弓の名手に命じて9つの日烏を射落とさせこれ以降太陽は現在のような1つだけになったという話もあるという。