概要
日本の豊和工業が開発・製造している狩猟用のボルトアクションライフル。海外向けの名称で「Howa Model1500 Rifle」とも。
1979年より販売が開始されており、現状日本で唯一製造が続けられている国産の大口径ボルトアクションライフルである。
主に狩猟用途で販売されているが、日本の警察庁では「特殊銃I型」(狙撃銃)としても採用されており、都道府県警察の特殊部隊SAT、銃器対策部隊、福井県警察原子力施設警備隊などで使用されている。このため公的機関で採用されている国産銃としては、現用で唯一民間人が合法的に撃つことができる銃でもある。
国産だが主な販売先は海外となっており、世界各国で販売されている。主に機関部と銃身のみをセットで輸出し、海外で組付けを行うといった形で販売しており、この時にシャーシ部分を他社ブランドに変え、その社のブランドを付与されて販売されることが多い模様(このため日本製だと知らずに使っている海外ユーザーも少なくないらしい。豊和ブランドとして公式サイトに乗っているものも有る)。
主なバリエーションとしては本社の豊和HCRと豊和アルパインマウンテンと豊和ミニEXCLライト、ホーグの豊和ゲームプロ、クリプテックの豊和カーボンと豊和APCシャーシと豊和スーパーライト、サザンクロスの豊和TSP、ヘラの豊和H7、HSプレシジョンの豊和HSプレシジョンがある。
比較的安価かつ、頑丈で命中精度もそれなり以上に良いことから評価されており、海外での売り上げは好調である。しかし日本国内での民間売り上げでは販売数が伸び悩んでおり、そのせいか豊和工業の日本語公式サイトにもM1500の情報はない。
口径は.22口径から.30口径マグナムまで多数揃えられている。また30口径以上の強力な弾を使うものはロングアクション、それ以下はショートアクションまたはスタンダードアクションと呼ばれている。装弾数は日本の銃刀法などの都合もあって内蔵型の固定弾倉に3~5発しか装填できないが、海外では10発の着脱式箱型弾倉に変更するオプションも用意されているという。
主な派生型
ミニアクション
チャンバーとボルトが短くなってポリマーストックを標準装備した軽量・低価格帯向け近代化改修型。.223レミントン、7.62x39 mm、6.5 mm グレンデル、6 mmARCに対応。
スカウト
470mmのねじ付きバレルを備えたスカウトライフル仕様。.308ウィンチェスター弾のみ使用可能。
関連イラスト
Pixivでは「M1500」でタグ登録されている作品の方が多いが、銃以外の「M1500」が混同する場合もある。