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グレネードランチャーの編集履歴

2014-01-27 18:19:25 バージョン

グレネードランチャー

ぐれねーどらんちゃー

小型の榴弾、またはそれに類似する弾を射出するための兵器の総称。

概要

面制圧兵器のひとつ。

基本的には小型の榴弾を炸薬で射出するための兵器。日本語では擲弾発射器擲弾銃などと呼ぶ。

使用する弾は榴弾、散弾のような殺傷弾頭、催涙弾、照明弾のような低/非殺傷弾頭もある。

特殊なものでは40mm擲弾筒用の12ゲージのショットシェルや.22LRを装填可能なアダプタもあり、民間登録されたものでは値段と登録・納税の関係でこのようなものが使われている。

榴弾は現用型の多くは射撃手への被弾を防ぐため、時限装置やライフリングによる回転の遠心力で解除される安全装置を設けることでおよそ15~30m程度離れた位置に着弾しないと炸裂しないようになっている。

近年ではさらに火器管制装置を搭載することで目標地点までの距離を入力することで空中で炸裂して遮蔽物に隠れている目標を殺傷する、遅延により貫通後に炸裂などが可能な電子信管を搭載したエアバースト弾頭が開発されている。


実は結構古いんです

現在の手榴弾の元となった擲弾は17世紀ごろから戦場に登場したとされる(ちなみに当時の擲弾は火薬がつめられた球の天辺に導火線が飛び出しているあの形をしていた)。

最前線で生身をさらし遠くに擲弾を投げるためには優れた勇猛な兵士が必要であったことから、精鋭部隊として擲弾兵は戦場の花形として活躍した。

19世紀ごろには、擲弾をより遠くに飛ばすための初期のグレネードランチャーともいえる擲弾発射器が登場している。しかし、このころは銃砲の高性能化によって、擲弾自体の実線での使用が少なくなっていたころであったため、あまり普及することはなくこの擲弾発射器は姿を消した。

しかし、擲弾兵が精鋭部隊であるというイメージは強く定着しているため、イメージ戦略として擲弾兵と呼称を変更した部隊もある。


ちょうどいい射程距離

現在のグレネードランチャーは、『手榴弾では遠すぎて、迫撃砲では近すぎる』敵に対して、有効的に着弾させることを目的として開発された。

初期のグレネードランチャーは棒の付いた手榴弾を銃口に差し込んで空砲のガスで飛ばしたり、手榴弾を打ち上げ花火のように飛ばす銃口に付ける筒だったりする。

ちなみに、別に迫撃砲を小さくしてもいいんじゃね?というコンセプトで開発されたのが軽迫と呼ばれる迫撃砲であり、有名なところでは多くの米兵の命と大腿骨を破壊したニー・モーターこと八九式重擲弾筒などがあり、現在でもフランス軍でLGI Mle F1という軽迫が使用されている。


種類

小銃擲弾

ライフルグレネード。通常の小銃の銃口に接続するタイプ。

いくつか種類があるが、前述の棒のついた手榴弾もこれにあたる。

かつては発射用で空砲を別に用意しないといけない・高圧な発射用空砲に合わせたガスレギュレータ(ガス圧調整弁)の調整が必要・発射の際に銃身に不要な圧力がかかってゆがみやすいという欠点もあった。

現在主流のものは、榴弾後部に銃弾が打ち込まれることで発射薬が爆発し、発射する方式に改められているため、発射用の空砲を必要としないもの。

大掛かりな擲弾筒が不要なのが最大のメリット。

弾種や銃の種類によっては銃口に接続する発射器具を必要とせず、銃口のハイダー(制音/制炎器)が対応していれば発射可能なため流用性も高い。

反面弾が大きく重くなり、命中精度が劣り、弾種が限られ低殺傷弾の運用が出来ないなど、多くの欠点がある。

US M1 ガーランド+USM7GL+USM9A1グレネード弾


擲弾筒

一般的によく見るタイプのグレネードランチャー。

FPSなどではよくお世話になったと思われる。

いくつか種類があるが、基本的には単発、または連発でグレネードを発射する。

ネットなどでは通称:グレポンと呼ばれるアレ。

多目的榴弾、破片榴弾、催涙弾、照明弾、発煙弾、エアバースト、散弾等、多種多様な弾種を持つ。

近年では76m/s程度だった初速を125m/sまで上げることで命中精度や射程を向上させたものも登場している。

また、近年の都市市街戦の経験からより近い距離で使用が可能なものの開発が望まれている。

民間登録されたものもあり、民間人でも所有可能だが、擲弾筒本体だけでなく榴弾といった弾薬も1発毎に登録と税金を必要とするため、.22LR弾やショットシェルなど、通常の銃弾を撃てるようにするアダプタも登場している。

小銃などの下部に取り付けるアドオンタイプの

などがある。

アドオンタイプではM320のように単独で使用できるもの、M203やFN40GLのようにストックやグリップをつけることで単独使用可能になるものが登場している。


自動擲弾銃

車両や地面に固定して、大量のグレネードを射撃する兵器。

グレネードマシンガンとも。

通常使用するグレネードランチャーよりも、弾速が早いため、より遠くの敵を攻撃することが出来る。

ちなみに、専用の弾を使うため、基本的に擲弾筒への融通は不可能。

仮に対応していない擲弾筒へ使った場合は反動が強すぎて発射器が破壊されるか、射手が吹っ飛んだりするので、大変危険。

こちらでもXM307(25mm)やMk.47 ALGL(40mm)のようなエアバーストグレネードを使用できるモデルが登場している。

96式40mm自動擲弾銃

など。

ちなみにCoD4ジャクソン編でヘリからドカドカ撃ってたのはMk.19という実在する自動擲弾銃。


対戦車擲弾発射器

パっと見でグレネードランチャーじゃないグレネードランチャー。

弾頭が榴弾ではなく成形炸薬弾が使用される。

射撃は炸薬で行うが、その後弾頭のロケットモーターが点火しその推進力で飛翔する。見た目や弾頭が推進装置を持つなどの性質上、無反動砲ロケットランチャーに分類されることもある。


その他

BS-1 Tishina(БС-1 Тишина)

AKS-74U & BS-1 Tishina

正式名称はRGA-86(РГА-86)、装着先の銃用のサウンドサプレッサーや亜音速弾等を含んだシステム一式の名称であり、ランチャー単体での名称はGSN-19 Kanarejka。

7.62mm弾版(AKM等)と5.45mm弾薬版(AKS74U等)の二種類のGSN-19がある。

他の銃に装着可能な近代型の擲弾筒だが、発射用弾薬を別に装填して打ち出す、最初期のランチャーとも似た構造を持っている。

動作機構はボルトアクション式。

完全に閉鎖された薬室内で発生させた燃焼ガスを薬室前方のピストンと擲弾筒底部が受け止め、これが勢いよく前進することで弾頭を飛ばす構造をしており、発射ガスはピストンにより薬室内に閉じ込められる為に発砲時にガスが漏れ出さないため消音擲弾筒として機能する。

ちなみに専用の30mmBMYa-31擲弾と9mmx93PMAM(消音拳銃用に開発された銃弾の空砲版)

を使用する事でGSN-19同様に消音ランチャーとして使用が出来るD消音拳銃(Изделие Д)やDM消音カービン(Изделие ДМ)もある。(共に消音弾である9mmPFAM弾を使用)


エアソフトガンでのグレネードランチャー

実弾を撃てないよう自主規制により雷管部のガス放出バルブを叩くのではなく、指の力で押す構造をとっている。

JACサンプロジェクトからガス充填式カートからスチロール弾頭を撃ち出す40mmタイプのグレネードランチャーが登場している。

これは現在のサバイバルゲームではレギュレーション上使用できないことが多い為、後にBB弾を複数撃ち出すガス充填式カートがアングスより発売された。

その後、CAW(モスキートモールド)から改良型であるモスカートが登場、構造は複雑化しているものの使い安さ等が向上しており、ガス充填式カートの主流となっていった。

CAWはBB弾発射機能を省略して派手に生ガスを噴出す事を目的とした撮影用のプロップ、サンプロ製等と同様にゲームで使用できない大型弾頭を打ち出すスラグ(現在は販売終了)、カンプピストル等の小口径ランチャーに対応したミニモスカート等も発売している。

Big Outからは40mmランチャー用ガス充填式カートを小銃擲弾として銃口に接続する部品が発売されている。

海外製品ではCAWの機構を模倣したものの中に外装を樹脂製にすることで安価で軽量なものも登場していたが、日本で使われる低圧な代替フロンガスに合わせていないスプリングの使用、部品自体の品質の問題でガス漏れが酷いなど、実用するにはある程度の努力が必要なものとなっている。

これらのカートリッジは使い勝手が良いのか、RPG-7RPG-26AT-4M72といったランチャー系をコスプレ用の飾りではなく実用?する為にガス充填式カートを装填可能としたものも登場している。

また、カートを固定することでワイヤートラップ式の地雷として使えるものもCAWから発売された。(射手の意図しないところで至近距離でBB弾を浴びせる可能性のある器具である為、トラブルの防止の為に自主的に製造を中止している)


東京マルイではそれに前後してコッキング式のショットガンの機構を流用した3発同時発射のものを発売している。

また2013年には同社よりガスタンクを発射機側に備えるグレネードランチャーが登場。

低圧とはいえガス圧に耐える為に主に金属製であり非常に重く、複雑な内部機構のために高価で整備性が悪く多数携帯することが難しかったグレネード弾を、発射能力をランチャー側に移すことで単純化し軽量かつ安価にすることに成功している。

また、持ち運びの際の暴発も防いでいる。(サバゲでは密集状態の開始早々、ガス充填式カートの暴発により全滅という珍事も起きている)


↓ガス充填式グレネードを主力として実用可能な弾数そろえた結果

サバゲー銃感想~番外編3~


法規制と自主規制によってBB弾を飛ばすことしか出来ない、BB弾以外が飛ばせたとしても実用に耐えられないエアソフトガンでは、実質的にはショットガンのような機能のものであるが(実銃でもショットガンのように大粒のバックショットを撒く近接用の弾がある)、実際にサバイバルゲームで使用する場面は実銃のそれに近い、比較的近距離での面制圧である。

もっとも、ガス充填式のものは銃身といえる部分がBB弾を装填するグレネード弾部分にしかないという構造のために射程は短く散りやすく、実銃同様に仰角をとって撃つか近距離で使用するしかないのだが。

過去にはアングスやCAWから射程を延ばす為のエクステンションバレルが発売されていたが、CAWは常識外の使用方法では法に触れる可能性があるとして自主的に製造・販売を中止している。(アングス製はそれ以前に製造終了している為に問題とはならなかった)

前述したマルイのものはエアコッキング式ではハンドガン並みのバレルを持ち固定とはいえホップ機構があるために射程や命中精度は高く、ガス式ではホップ機構はないため山なりの曲射弾道ではあるものの銃身内の延長バレルにより十分な射程とある程度集中する精度を持っている。


フィクション

アーマード・コア

「ACを象徴する強大な火器」として登場。着弾すると巨大な爆発を起こす弾丸(っていうか火の球)を発射する。

特に大型のものは砲身を折り畳んで装備するのが特徴。

アーマードコア 有澤重工 - OGOTO (着色)

どうみても上述したグレネードランチャーというより大砲といったほうがしっくり来るのだが気にしてはいけない。

(これ以外にも割と本シリーズでの武器カテゴリはおかしかったりする)


関連タグ

軍事 兵器 手榴弾 小銃

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