概要、歴史
栃木県に百貨店業態の郊外型ショッピングモールなど大型店舗を複数運営している地場資本の企業。
元々は小さな衣類専門店だったが、1962年に宇都宮市の中心市街地に百貨店を出店した。
全国屈指の百貨店過密都市といわれた宇都宮市内での競争が激化した1970年代より、真岡店出店を皮切りとして県内各地に売り場を広げる多店舗戦略をすすめていく。真岡店の成功で得た利益をもとに 後の福田屋ショッピングプラザ宇都宮店となる敷地をバブル景気の前に購入しており、かなり早い時期からアメリカ合衆国のショッピングセンターがモデルの「車社会対応型百貨店」の出店時期をうかがっていた。1990年代に入り、バブル崩壊後の不況や中心市街地の空洞化により全国の地方百貨店が生き残りを模索する中、同社は大規模小売店舗法の大幅な規制緩和を受けて本店(旧宇都宮店)の郊外脱出を図り、旗艦店となる「福田屋ショッピングプラザ宇都宮店」を開店、全国有数のモータリゼーション社会となった地域特性に対応して大成功を収めた。ちなみに、現在、宇都宮市の中心部に存在する百貨店は東武百貨店(東武宇都宮百貨店)のみである(西武百貨店とロビンソン百貨店は撤退した)。
2003年、北関東自動車道宇都宮上三川ICと新4号バイパスが交わる交通の要衝・インターパークに、宇都宮店をさらに進化させた新店舗として「FKDショッピングモール宇都宮インターパーク店」、2005年にはその隣接地に専門店モール「インターパークショッピングビレッジ(IPSビレッジ)」、2008年に「インターパークショッピングスタジアム(IPSスタジアム)」を出店し、北関東最大規模の商業施設「インターパークFKDタウン」として茨城県西部地域を含めた広域商圏からの集客に成功している。
同業者による店舗視察も多く「百貨店業界の勝ち組」として注目されていたが、インターパーク3施設への過剰な設備投資が重荷となったことや2008年秋のリーマンショック以降の売り上げ減少が響き2010年2月期決算は4億円強の最終赤字に転落。不採算店舗の赤字穴埋めができなくなった。
足利銀行などの地元銀行は、経営陣刷新を条件に同社の全面的支援を表明している。開店当初から不採算であった「栃木店」(栃木市)と、インターパーク店開業により自社競合し売り上げ減少に苦しんでいた「真岡店」(真岡市)の2店舗を2011年に閉店した。
現在は「インターパークFKDタウン」への集中投資を進めており、抜群の集客力を生かした経営の立て直しを実行している。2013年には「IPSステージ」をオープンさせている。
店舗
FKDショッピングモール宇都宮インターパーク店
インターパークショッピングビレッジ
インターパークショッピングスタジアム
インターパークステージ
- 福田屋百貨店鹿沼店(鹿沼市)
過去の店舗
- 福田屋百貨店宇都宮店(宇都宮市中心部) : 1994年10月「福田屋ショッピングプラザ宇都宮店」に移転。跡地は現在、野村證券が使用している。
- 福田屋百貨店栃木店(栃木市) : 2011年2月閉店。現在、跡地は栃木市役所と東武百貨店(東武宇都宮百貨店)が共同使用している。
- 福田屋百貨店真岡店(真岡市) : 2011年8月閉店。現在、跡地はパチンコ屋になっている。