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概要

Wizardryシナリオ#2。

原題は"Knight of Diamonds"。

前作#1をクリアしたキャラクターのデータを転送で引き継ぐことを想定しており、いわゆる拡張パックに近いタイトル。

序盤からかなり強力な敵(前作中盤終盤に相当)が出現し、B1からB2に進むためには転移呪文(最高位階に属する)が必要など、新規に作成したキャラクターで挑む様には出来ていない。

このためFC版では#2の移植は一旦見送られ、次作#3こと『リルガミンの遺産』が『FC版ウィザードリィ』として発売され、その後#2に大幅な調整を施したアレンジ版が『FC版ウィザードリィ』として発売されたという経緯がある。

ちなみにFCでも、別売りの外部記憶装置であるターボファイルがあれば、キャラクターデータの転送は可能である。

さらにその後のPCエンジン版では、『#1・#2』と『#3・#4』がそれぞれ一枚のディスクに収録されているため、FC版のようなタイトルの入れ替わりは発生していない。

一方でSFC版GBC版はFC版をベースとした移植であるため、アレンジ版の#2がⅢとして扱われている。

そんなわけで、日本国内においては単に『#2、#3』あるいは『Ⅱ、Ⅲ』と呼んだ場合、『ダイヤモンドの騎士』と『リルガミンの遺産』のどちらを指すかで混乱を招く(さらに『外伝Ⅱ』と『外伝Ⅲ』もある)ため、それぞれのサブタイトルから『KOD』『LOL』と表記するのが一般的。

プラットフォーム

AppleⅡ / コモドール64 (1982年)

IBM PC (1985年)

日本語PC (1986年)

ファミリーコンピュータ (1990年)

PCエンジン(『1&2』収録) (1993年)

プレイステーション / セガサターン / windows(『リルガミンサーガ』収録) (1998年)

スーパーファミコン(『ストーリーオブリルガミン』収録) (1999年)

ゲームボーイカラー(2001年)

ストーリー

城塞都市リルガミンは、古から大地精霊ニルダ加護により、あらゆる外敵から守られていた。

だがこの精霊の加護は内なる敵に対しては効果を持たず、王位継承者たちはリルガミンで生を受けた魔人ダバルプスにより皆殺しにされてしまう。王女マルグダ王子アラビク姉弟だけを残して…。

冒険の末に伝説の『ダイヤモンドの騎士』の武具を手に入れた姉弟はリルガミンの僭主・ダバルプスに戦いを挑み、聖剣ハースニールの一撃がついにダバルプスを捉える。

だがダバルプスが今際の際に発した呪いの言葉によって王城崩落、後に『ダバルプスの呪い穴』と呼ばれる地下迷宮が姿をあらわす。

そして精霊の加護の象徴たる神器『ニルダの杖』も失われてしまった…

かくてマルグダ王女はニルダの杖奪還のため、地下迷宮に挑む冒険者を募った。

これが『KOD』の始まりである。

ちなみに、杖はダバルプスの呪いによって失われたのではなく、『リルガミンの人間は恩寵を授かるに値せず』と判断した精霊ニルダ自身によって持ち去られたのであり、これを再び取り戻すには相応の資格を示さなければならない。

具体的には、迷宮の各階層に散らばった武具をそろえ、『ダイヤモンドの騎士』単身で迷宮最奥に向かうこと。

ラスボスは?

FC版以前のバージョンではラスボスに相当する敵はおらず、魔法生物と化した『KOD』の武具を倒していくことで回収し、最終的にはニルダの杖と交換することが目的であって、それ以外の敵はすべてランダム出現の『ザコ』しかいない(シャレにならないくらい強いザコがウヨウヨしている訳だが)。

FC版ではコボルドキングが固定出現の中ボスになっており、キーアイテムの交換イベントも追加されている。さらに#4で登場する(召喚できる)モンスターや、#5から追加される新呪文の一部が追加されている。

迷宮の特定地点で固定出現するデーモンロード(Demon Lord)もそのうちの一体で、ダバルプスとの直接の関係は不明だが、力量的にはラスボスと呼んでも差し支えない隠しボスである。

ちなみに騒動元凶であるダバルプスは姿を見せず、迷宮の一角で見つけることが出来る役立たず ここに眠る』と刻まれた墓標がダバルプスが最期を迎えた場所と思われていたのだが、GBC版では膨大な追加要素の一つとしてダバルプス(Davalpus)本人と戦うことが出来る。

ちなみに魔物としての分類は不死系。

またGBC版オリジナルの敵としてフェーリス(Faillyth)という悪魔も登場する。

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