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概要編集

Apple1977年に発売した8ビットパソコン。Appleとして事実上初のパソコン製品である(AppleIはシステムボードのみの販売で、自分で電源やキーボードを接続する必要があった)。スティーブ・ウォズニアックがほぼ独力で開発したこのマシンは、コモドール64の登場までアメリカのパソコン市場を寡占した。


CPUは6502BASICインタプリタを内蔵。本体はキーボード一体型で、8個の拡張スロットを搭載していた。標準でカラーのハイレゾグラフィックと、単音ながら音階の出力機能を持っており、これはモノクロのテキスト(あるいはモザイクアート)表示、固定ビープ音のみが当たり前だった当時の個人用コンピュータとしては極めて先進的だった。


オプションとしてフロッピーディスクドライブが格安で提供されたのも特筆すべき点で、これによりソフトウェア(特にゲーム)が大量にリリースされ市場が一気に活性化した。他にはZ80ソフトカードを挿してCPUをZ80に置き換えることでCP/Mマシンとして使用することもできた。


本体価格は1977年の時点で1298ドル(RAM 4KBモデル)。国内では42万円で輸入販売された。価格が高いことから香港などで作られたメーカー非公認の互換機(海賊版)が氾濫し、国内でも秋葉原などで売られていた。


表計算ソフト「VisiCalc」がキラーアプリケーションとなり、パソコン市場の確立に貢献。1984年のMacintosh発売後も教育・ホビー市場を中心に広く使われていた。初期のコンピュータRPGである『ウィザードリィ』や『ウルティマ』もオリジナルはこのAppleⅡ向けに出されている。


日本では、その価格の高さ故に「パソコンのロールスロイス」などと呼ばれていた。日本向けにカタカナ表示に対応させたJ-Plusというモデルも発売されたが、海外産のソフトが文字化けすることから殆ど売れなかった。


派生機種編集

マイナーアップデート版のPlus、小文字表示やダブルハイレゾに対応させたⅡe、フロッピーディスクドライブを内蔵し拡張スロットを廃して薄型化したⅡc、16ビット版でグラフィックとサウンドを大幅強化しADBなどMacintoshと共通のインターフェースを搭載したⅡGSなど。Ⅱeは北米の教育市場の標準機となり、1993年まで生産された。ⅡGSも1992年まで生産されている。


1990年に発売されたMacintosh LCはⅡe互換カードがオプションとして用意されていた。

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