概要
『ポケモンSM』に登場する、アローラ地方で活動する傷ついたポケモンの保護を目的とした財団。
元々は代表の父親がポケモンの為にと起こしたもので、資金元でもある。
アローラの中央部に浮かぶ人工島「エーテルパラダイス」を建設し、ポケモンの保護を行うだけでなく、島の各地に職員を派遣して治療や生体調査、保護施設の運営などを行っており、ウルトラビーストについても研究、調査をしている。
メンバー構成
代表
エーテル財団の代表を務める、美しい女性。
なお財団設立者であり先代代表は彼女の父親。
幹部
緑色のサングラスが特徴的のエーテル財団支部長。
幹部であることを誇りに思っている様子。
ザオボーを支えるエーテルパラダイス副支部長。
面倒見の良い性格で、職員たちから慕われている。
一般職員
白い帽子とつなぎを着用している。
所属する部門によって制服が異なるらしい。
正体
財団という組織そのものは、ポケモンの保護活動を目的とするまっとうな環境保護団体に他ならない。
しかし、その裏では代表のルザミーネがスカル団を雇い暗躍していた。
つまり、今作における真の悪の組織である。
(歴代悪の組織は〇〇団ってのが通例だが、エーテル財団もこれに当てはまる)
『コスモッグの力でアローラ地方をウルトラビーストで埋め尽くした上で代表のルザミーネが異世界に入り込み、ウルトラビーストとの理想の世界を築き上げる』という彼女の個人的願望のために設立当初の思想や理念が歪められてしまい、劇中ではそのかけ離れた目的成就のため、主人公の前に立ちはだかることとなる。
言うなれば善と悪の二面性を持ち、その両面を主人公に向けてくる複雑な組織と言えるだろう。
本編開始の数年以上前から、財団では空間の裂け目『ウルトラホール』とそこから現れる『ウルトラビースト』についての研究が行われており、それらを異次元からの侵略的外来種と考えたのか、伝説の創造神の情報をもとにした対ウルトラビースト用戦闘生命体の開発も行われていた。
しかし、ウルトラホール接続実験でルザミーネの夫が行方不明になって以来、ルザミーネは先述の願望のためにウルトラビーストを保護対象とみなすようになり、対抗手段の研究は凍結され、代わりにウルトラホールを開けることができるコスモッグの研究が行われていた。
スカル団を利用してリーリエとコスモッグをエーテルパラダイスに連行した際、主人公たちと対立することになる。
その時のエーテル財団職員たちの主人公たちに対する態度はかなり悪く、平気で「ぶっ潰す」「お前たちには消えてもらうぜ」「お金とか色々あるのよ!」等の黒いセリフを吐いてくる。
また、この時戦闘する職員の顔は普段と異なりかなり悪人面。
さらに言えば戦闘BGMも非常に悪役じみたものとなっている。
使用ポケモンには癖があり、スカル団と違ってタイプに統一性がなく、職員は誰一人として同じポケモンを使用しない。
加えて殆どが進化形で自ずとパラメータが高くなってるので、運悪く先発で相性の悪いポケモンを繰り出して苦戦を強いられる場合がある為、注意が必要。
多くの職員はこのような暗黒面を知らず、本来のポケモン保護を目的として働いていた(一種のグレー企業)。
そのため一連の事件の後は純粋にポケモンの保護、治療、調査のみを目的とした真っ当な組織になっており、クリア後のストーリーでは主人公達に協力してくれる。
上記の財団の闇が知られるようになり、失望して脱退する者もいたようだが、組織全体としては事件に関与した一部を除いた人物の降格処分などが行われたのみ(作中で描写された限りでは)であり、改めて保護活動をして罪を償おうとする善良な職員や科学者達によって財団を破産させずに存続されている。
また、事件後にエーテルハウスでは職員が主人公に対し「自分達の組織が迷惑をかけた」という事でポリゴンやアップグレードをくれる。
勿論この職員たちも暗黒面は知らなかった模様。
ルザミーネの過去から推測すると、恐らく初めは真っ当なポケモン保護団体だったが、ルザミーネがウツロイドの毒に侵されてからこのような暗黒面に走ってしまったと思われる。
余談
エーテルとは神学においてアリストテレスが四元素説を拡張して提唱した、天体を構成する「第五元素」のこと。
天体といえばギンガ団の幹部達が名前に天体の名を冠していることから、もしダイヤモンドパールのリメイクが出るとしたら、大きく関わるのかもしれない。
ちなみに、通常の構成員の姿がアローラ住民のそれであるのに対し、幹部級の構成員およびその血縁者はみな翠眼や白い肌、あるいは金髪を有している。
リーリエがアローラ地方以外の出身であることがゲーム中で明言されているため、彼らも同様に他の地方からやってきたものと思われる。
全員に共通するのは「名前がドイツ語由来」であることから、出身地は現実で言うところのドイツ、ポケモン世界で言うとカロス地方よりやや北東のあたりだろうか。
なお、グラジオのみ日本語(グラジオラス)でも成立するが、ドイツ語でもGladiole(グラジオーラ)で変わらない。