概要
イレギュラー(Irregular)とは、
- 「不規則な」、「変則的な」という意味を表す英単語 異常という意味もある。
- カプコンから発売されているゲーム・ロックマンXシリーズに登場する、犯罪者レプリロイド及びメカニロイドの総称。海外版では異端者や一匹狼、無所属の政治家を意味する英単語「maverick(マーヴェリック)」と呼ばれる。
- アーマード・コアシリーズの一部作品における主人公のこと。
本項では2と3について説明する。
ロックマンXシリーズにおける用法
電子頭脳に支障を来たし、人間や他のレプリロイドに危害を加えるようになったレプリロイド、メカニロイド類の総称で、所謂犯罪者的な存在。
政府やイレギュラーハンターによって認定され、イレギュラー認定されたレプリロイドは、イレギュラーハンターによって破壊・処理される。
ただし、全てのイレギュラーが破壊される訳ではなく、ゼロやフロスト・キバトドスのように、イレギュラーと扱われていたものが、社会復帰するケースも存在する。
作品中でもシグマが「単に人間の言いなりにならないレプリロイドの事」と指摘するなど、イレギュラーの概念には曖昧な部分も多い。
イレギュラーハンターXにてゼロが『思考回路が高性能になりすぎた事』がイレギュラー化の原因であると語っている為、人間的思考回路に潜む未知のバグがイレギュラー化の原因とも考えられる。
イレギュラー化の原因
原因は電子頭脳の故障から思考プログラムのバグなど様々だが、ウイルスによる外因的な事例も多発している。
ウイルスの場合は徐々に正常な思考を失い、ハンターが駆けつけた時には既にまともな会話すら成立しないといった事例もある。
このような技術的な支障の他にも、人間と同じ思考回路を持っているがゆえに、人間同様、自らの意思で(人間の命令無しに)犯罪に手を染めるレプリロイドも存在する。
こうしたレプリロイドも当事者が止める様子を見せなければイレギュラーと認定され、破壊される。
ただし、こちらは正常な思考を失っているわけではないため、イレギュラー認定された後でも場合によっては投降を促されたり、任意同行の上で弁明の機会を与えられたりするなど、すぐに破壊の対象となる訳ではないようである。
X4ではレプリフォースという組織全体をイレギュラー認定したことにより「レプリフォース大戦」を勃発させてしまい、コミカライズでは不完全な存在である人間に造られたレプリロイドも不完全なのは当然であり、それを人間がイレギュラーとして否定し続ける限り争いは無くならないといった趣のセリフがある。
コマンドミッションでは人工島「ギガンティス」の独立阻止が主目的であり、反乱の主謀者をイレギュラーと仮認定しているが、鎮圧のために賞金稼ぎやレジスタンス、果ては義賊とはいえ窃盗に手を染める盗賊と手を組むことに難色を示すシーンもあった。
終盤では「謀略によってイレギュラー認定された者」が「した者」を倒し、後から「した者」が逆にイレギュラー認定され直すという逆転劇となる。
その他
上記以外にも、イレギュラー化した存在によって生み出されたりするなどの理由で生まれながらのイレギュラーというレプリロイドも存在する(ワイヤー・ヘチマール、シザーズ・シュリンプァーが該当)。また、ゼロシリーズでは元は善良な存在であったのに悪意ある改造を受けた結果イレギュラー化してしまったレプリロイドも多数登場する。
同シリーズのボスキャラは、イレギュラーハンターの公式記録上では、全てイレギュラーとして処理されている。
X8に登場する新世代レプリロイドは、人類とそれに付き従う旧世代レプリロイドが作る「旧世界」に対して自らの意思で戦いを挑むことが出来る。
言い換えれば自らの意思でイレギュラーになれるという事であり、それを「より進化した者に滅ぼされるのは自然の摂理、新たな生命のあり方」と称し、イレギュラーの存在自体を丸ごと否定している。
その思想は皮肉にも遠い未来においてロックマンの名を持つ者の手で達成され「システム史上最大のイレギュラー」と認定されている。
アーマード・コアシリーズにおける用法
初代アーマード・コアの終盤ミッションにおける敵レイヴンの『わからんのか?イレギュラーなんだよ。やり過ぎたんだ、お前はな!』という台詞に端を発する用語。
これは、世界の秩序を維持・管理する存在にとって、強大な力を持つ主人公がイレギュラー(不確定)要素と判断されたことを意味する台詞である。
以降のシリーズでも、度々この手の「イレギュラー認定」がなされている。
イレギュラー認定された場合、多くの場合は世界を管理する組織を打倒する事がゲームの最終目標となるが、作品によっては主人公がイレギュラーを討伐するという依頼も存在する(ACfaのオールドキング戦、ACLRのジャック・O戦など)。
また、中には度の過ぎた暴走によって一億もの人間を虐殺したイレギュラーも存在する。
特殊な例としてAC2があり、これは地球政府から反旗を翻したレオス・クラインが主人公に向けて発した言葉で、どちらかと言えばその台詞を発した彼の方が体制側から見たイレギュラーと言える。
企業がプレイヤーに送信したメールの内容がソレを示すものだったり、ソレになった場合「実力を持って排除する」という内容のものだったりしている(AC3)
またAC4系においては企業連に与せず、反企業組織に協力するリンクス(ネクストACを駆る傭兵)のことが主にイレギュラーと呼ばれている。
ACVDではイレギュラーは「黒い鳥(Dark Raven)」と呼ばれている。
マギー曰く「神様の創ろうとする秩序を破壊する、人間の中から現れる邪魔者」であり、彼女の何代も前の祖母が生まれる所を見たという最初の「黒い鳥」はACVの主人公であるとされている。
イレギュラー認定時の台詞
『大き過ぎる、修正が必要だ』(「マスター・オブ・アリーナ」)
『消えろイレギュラー!』(「2」)
『イレギュラー要素は抹消する、ミラージュ(企業名)はそう判断した』(「3」)
『この世界に、あなたは不要なのよ……。消えなさい、イレギュラー!』(「3」)
『遊びは終わりか?ミスター・イレギュラー』(fA)
『この世界から消え去るべき敵です』(V)
『だがもし、君が例外だというのなら。ならば生き延びるがいい、君にはその権利と義務がある』(VD)
『貴方たちの力は、大きすぎる。秩序を破壊する力。やはり、プログラムには不要です』(VD)