概要
繭から絹糸を生産するためにクワコから5,000年以上前に家畜化されたとされる。
(ただしクワコを飼育して絹糸を採るのは難しい為、クワコの近縁種が起源という説もある)
幼虫はクワ(桑)の葉を食べ、繭を作り蛹になる。ヤママユガやオオミズアオ同様、口が退化しているため成虫では何も食べることができずセミやホタルより早く餓死する。
成虫(カイコガ)
その昔、より多くの生糸を採る為に人間が身体を大きく改造し過ぎたのが原因と言われている。
もし、実際に飛ばそうと思ったら、オオミズアオ辺りの大きさの翅が必要と考えられる。
嫌われやすい蛾であるが、カイコガはぽっちゃりしているので可愛いという人もたまにいる。
野生回帰能力
余計な話だが、カイコは野生に戻そうとしても、
- 枝にしがみつく力が弱い(枝から落ちる)、
- 葉を探しまわらない(近くの葉を食べ尽くすと餓死する)、
- 成虫が飛べない(交尾相手との遭遇・産卵場所への到達が困難)、
- 真っ白で目立つうえ身を守る術が一つとしてない(天敵からすぐ捕食される)、
といった理由で、野生に戻る事は不可能と思われる。
カイコはもはや野生回帰能力を喪失し、人間の飼育下でしか生きていけない(完全家畜化)体になっている。
食料として
絹を採る際に繭を茹でるため、中の蛹(玉虫と呼ばれる。綺麗な甲虫とは関係ない)は死亡する。
この蛹を家畜の飼料や釣りの餌にする他、長野県等では佃煮や炒め物などにして人間の食料とする。もうちょっと山奥入るとなぁ、成虫も食べるんな。蛹の方言は「ひび」っていうんだけどなぁ、蛾の日本語は「ひひる」って言ったんな。多分関連すると思うんだけどなぁ。
栄養価が高いため、現代でも宇宙ステーションにおける軽量な食品としての利用が研究されている(漫画『テラフォーマーズ』に登場する食用蚕の元ネタ)。
関連イラスト
関連タグ
シルクモスファンガイア:『仮面ライダーキバ』に登場する怪人
秋田奈々緒:前述の『テラフォーマーズ』第1部バグズ2号クルー。クモイトカイコガの能力者。後に彼女の身体から能力を奪い取ったカイコゴキが登場する。