Macintosh

まっきんとっしゅ

米Apple社が開発及び販売を行っているパーソナルコンピューター。

Apple_Inc. のパーソナルコンピュータ。略称、愛称は「Mac」。「Macintosh」の呼称はApple公式でもめったに使われない。

沿革

Macintoshは、その革新的なデザインコンセプトでパソコン業界のトレンドを先導してきた。初代Macは1984年発売。1991年のPowerBook、1998年のiMac、2005年のMacmini、そして2008年のMacBook Airの発売はそれぞれセンセーションを巻き起こし、その後のパソコンの形態に大きな影響を与えた。

OSとソフトウェア

世界で初めてGUIを商業的に成功させたコンピューターということで知られ、1990年代以降、パソコン市場をPC/AT互換機と二分する。

登場以来一貫して独自OSを採用しているが、登場から2000年代初頭まで使われていたMacOS（System1〜MacOS9）と、2001年以降のOSX（BSD系UNIX）は基本的に別システムである。

ハードウェア

ハードウェア的には68k時代（1984〜1995年）、PowerPC初期（Old World時代、1994年〜1998年）、PowerPC後期（New World時代、1998年〜2006年）、インテル時代（2006年移行）の各時期で大きく変わっている。

68K時代はハードウェアとOSが完全に一体化しており、ROMに焼かれているファームウェア（Toolbox ROM）がOSの一部分だったため（つまりBIOSに相当するブートプログラムが存在しない）、他のOSをブートすることは基本的にできなかった。Mac用の他OSも一応存在したが、Mac OS起動後にシステムを横取りするようなトリッキーな起動方法がとられていた。

しかし、iMac以降（New World時代）にハードウェアの独自仕様はほぼなくなり、ファームウェアとOSが分離、普通に他のOSをブートすることもできるようになった。今日のMacはハードウェア的にはPC/AT互換機とほぼ同様のものになっているので、Windowsをインストールすることももちろん可能である。

ただし、2016年に登場したMacBook Proから独自ハードウェアの搭載（T1、T2チップ）が復活しており、将来的にはiPhoneやiPadと同様のアップル独自CPU（ARMアーキテクチャベース）への移行がささやかれている。

しかしこの噂があてにならない。しかもAppleは割とやらかす。実は2000年代初頭頃、AMDからプロセッサ供給を受けるという噂があったのだが、当時のAMDは初代AthlonのThunderbirdによるギガヘルツ神話のイメージが強く、高発熱高消費電力とそれまでのPowerPCと相反する特徴を持っていたため反発も強く、結局供給も安定しているIntelからの供給を受けることに。ところがIntel Mac計画が始まった矢先にAMDはK8アーキテクチャ(Athlon64)を発表して低発熱省電力路線に。さらに64bit化でも先を越されたIntelは上へ下への大騒ぎ。この結果、Intel Macの初期商品はとりあえずPentium Mをx64対応とした暫定版Core Duo搭載となり、結果としてPowerPC G5機もラインアップに残すことになる、と散々な目にあってしまった。
- さらに紐解くと初代Macintosh発売時にもやらかしており、この当時アメリカでの16bitパソコンのモノクロ回帰現象にMacものっかってしまった。ところがMac開発がの大詰めの1982年に日本で初代PC-9801が発売され、前任のPC-8801から引き続き8色カラー表示を可能とした。最初は日本のローカル規格とナメてかかっていたが、その結果GUIが売りのはずなのにカラー表示のできない初代Macはアメリカ本国に次ぐ潜在需要を持つ日本市場で発売直後から大苦戦、危うくIBM互換機共々日本から完全に叩き出されるところだった。当時のCEOジョン・スカリーは早急にMacをカラー化することを指示したがジョブズが反対、このことだけではないがジョブズはスカリーによってAppleを放逐される。ちなみによくライバルと言われるビル・ゲイツはPC-9800のカラー表示搭載を評価しておりMS-DOSのNECへの供給のきっかけになったとか。