ゲーマルク
げーまるく
カタログスペック
頭頂高 | 22.0m |
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本体重量 | 46.3t |
全備重量 | 78.7t |
ジェネレーター出力 | 8,320kW |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
スラスター総推力 | 92,400kg |
概要
ネオ・ジオン軍が第一次ネオ・ジオン抗争後期に開発したニュータイプ専用試作型重モビルスーツ。型式番号AMX-015。
直前に開発されたドーベン・ウルフ(AMX-014)と共に、第四世代モビルスーツを代表する機体とされる。
第四世代の特徴である、メガコンデンサ直結の高出力メガ粒子砲を全身に搭載し、サイコミュを機体制御と共にファンネルの操作にも活用している。
数機が量産され、特に強化調整を受けたキャラ・スーン搭乗機は、(皮肉にも)グレミー・トト率いるニュータイプ部隊、及びグレミーの傘下に加わったラカン・ダカランのドーベン・ウルフ部隊(スペース・ウルフ隊)と、熾烈な内部闘争を繰り広げた。
機体解説
本機のジェネレーター出力は、同世代のZZガンダム及びSガンダムさえも上回り、『規格サイズモビルスーツ』というカテゴリでは、最大値をマークしている。
(『20m級』というカテゴリでは、厳密にはEx-Sガンダムやザンネックが更に高い数値を有しているが、前者はブースターに内蔵された増設ジェネレーター込み、後者は15m級が規格サイズとなった時代のMSである。)
この高出力を利用して、本体には大小合わせて計26門のメガ粒子砲を搭載。加えて別途ジェネレーターを内蔵したマザーファンネルを2基、更にそこから射出されるチルドファンネルを計28基装備するという、過去はおろか、その後の歴史においても類を見ない、超重攻撃機として完成している。これらの斉射による面制圧・殲滅力は、ΖΖガンダムすら越える。
反面、短足・寸胴体型と特異なマニピュレーター等、近接戦闘には不利を抱えた機体形状となっている上、(グリプス戦役期と比較して、技術レベルが向上したとは言え)サイコミュを制御を含めた操作の煩雑さは、人格崩壊寸前まで調整を行った強化人間でようやく扱えるレベルであり、複雑な戦術作戦に投入するには、かつてのロザミア・バダムのような“お目付け役”が不可欠となってしまっている。これらに加えて、規格サイズのボディ容積の大部分を、ビーム兵器とサイコミュ・システムによって占められた結果、推進剤積載量が少なくなっており、重力下においては、戦場までガズアル/ガズエルの二機にワイヤー牽引される姿まで見られた。(パワー・ウェイト・レシオ自体は1.17倍と、宇宙世紀0088~0089年の機体としては低いものではない。)
以上のように、第四世代機のメリットとデメリットの両面が最も色濃く現れた機体とも言え、『兵器』としての完成度はむしろ低い。
しかし、ハマーン軍とグレミー軍が狭い宙域内で総決戦を行った当該抗争終盤では、その殲滅力を存分に発揮して、プルスリーからプルトゥエルブが操る量産型キュベレイ十機を(刺し違える形とは言え)撃滅させるという、絶大な戦果を挙げた。
武装
ゲーマルクの本体固定武装は、出力面においては最大30MWを越える程であるが、脚部メガ粒子砲を除いてショートバレル設計となっており、拡散させて中距離以近の正面敵機を“薙ぎ払う”ために用いる。
そして、正面以外に取り付いてきた敵機や、遠距離に位置する相手には、ファンネル群でカバーする思想となっている。
ビームライフル
親指に内蔵された固定武装。とは言え、腕部方向に自由に向けられるため射角は広く、背後に迫ったクィン・マンサのファンネルを、素早く撃墜するシーンもあった。
マザーファンネル
本機の特殊武装。ファンネルと名付けられているが、ジェネレーター内蔵型武装のため、ビットに分類される。
ファンネルがエネルギーCAP容量、及び推進剤積載量の問題で、威力・射程共に限界に達し始めていたことから、ジェネレーター内蔵のマザーファンネル1基に、14基のチルドファンネルを格納。サイコミュの中継としても用いることで、その射程を大きく伸ばすことに成功している。
なお、マザーファンネル自体もビームカノンを内蔵しており、高い攻撃力を有するが、サイズに比してやや鈍重なため、主に敵機(チルドファンネル達)から離れて、“援護射撃”を行う。
その他、ゲーマルク背部にドッキングした状態でも射撃可能であり、「背中にはビームが無いと見た!」とサーベルを手に取り付いたラカン・ダカランの機体を追い払った。