概要
作者は真鍋昌平。ビッグコミックスピリッツ(小学館)にて2004年24号から2019年14号にかけて連載された漫画作品。
「十日で利息五割」という法外な利息で金貸しをしている”闇金”カウカウファイナンスに訪れる客達の様々な人間模様を描いた問題作である。
その物語の性質上、債務者達は悲惨な目に合うことが多く、救いようのない顛末を迎えることが多い。
また、真鍋作品全てに言えることだが、作品世界やキャラクター造形が非情にリアルに作られているため読む者の心にズドンと響く内容となっている。
山田孝之主演でドラマが作られたことがあり、2010年にTBS系列のごく一部で放送された。また、2012年には映画化されており、この時にもTBS系列の一部および福井テレビ(フジテレビ系列)、青森朝日放送、北陸朝日放送、鹿児島放送(いずれもテレビ朝日系列)、日本海テレビ、長崎国際テレビ(いずれも日本テレビ系列)、TOKYOMX(独立局)で放送されている。さらに2014年にはドラマ第2弾が制作され、TBS系列28局中26局およびTVQ九州放送(テレビ東京系列、RKB毎日放送の代替)、福井放送(テレビ朝日系列)で放送された。なお、ドラマ第2弾終了後には映画版第2弾も公開されている。
そして2016年には映画版・テレビドラマ版の完結編が制作されている。映画版は事実上の二部構成となっている。テレビドラマ版は福岡県のネット局がRKB毎日放送に「戻された」(ドラマ第1弾を放送した実績がある)ほか、秋田テレビ(フジテレビ系列)が追加されたが、それら以外は第2弾のネット局と同一。
なお、なぜか琉球放送ではテレビドラマ版を全く放送した実績がない。
ストーリー
「トゴ」(十日で利息五割)という法外な利息で金を貸す、いわゆる”闇金”会社「カウカウファイナンス」を経営している男・丑嶋馨(ウシジマカオル)の下には今日も様々な人が借金をしにやってくる。
借金地獄に苦しみながらも自分の強欲さから逃れられない人々、自分で自分の首を締め上げる事しかできない者、そして追い詰められた果てに自分を見つめ直し更正する人たち。
これは”闇金”に関わってしまったが故に人生を変えることになる人たちの物語である。
果たして悪いのはウシジマくんか、はたまた彼にすがりつくことしかできない哀れな者達なのか・・・・。
登場人物
丑嶋馨(うしじまかおる)
闇金融「カウカウファイナンス」を経営している若き社長。23歳。
後がなくなった女性債務者に対して売春送りも辞さないほど取りたて厳しい高利貸しではあるが、客の状況に応じてトイチに下げてくれたり、自殺を図ろうとして思いとどまった債務者に紹介料等を差し引く暴利ながらも労働施設に送り、その結果いい方向に行くなどのケースもある。
読者からはある種の「ダークヒーロー」として認知されており、誌上の悪役コンテストでも堂々一位を受賞している。
柄崎貴明(えざきたかあき)
「カウカウファイナンス」のNo.2。格闘家を目指していた時期があり、その強さは有名。
丑嶋とは中学の頃からの付き合いで彼を深く尊敬しており、丑嶋からの信頼も厚い。
しかし出会った当初はクラスのボス的存在だった自分に、当時転校生の丑嶋が反抗的な態度を取った為、竹本以外のクラスメイト全員を強制的に引き連れて集団でリンチしたものの、丑嶋の退院後にお礼参りを受けた。
その後の鰐戸三兄弟との一件で、結果的に丑嶋に守られたことへの感謝が、現在の力関係の元となっている。
会社の金銭の管理を任されており、仕事熱心で電話の対応のしすぎで耳から膿が出たほど。
大晦日を船橋の実家で母と丑嶋の3人で過ごしたこともあり、普段も丑嶋のスケジュールを細かく把握したり、まめに飲みに誘ったりしている。
加納とは中学の頃からの付き合い(加納は当時のクラスではNo.2だった)だが、いつも会話がない。
しかし仲が悪いというわけではなく、加納が結婚し退職することを聞いた際は一度激昂しその場を離れる素振りをみせつつも陰で男泣きしながら喜んでいた。
丑嶋が逮捕された時期は被害者に話を付けに行ったり、事務所を警察の強制捜査の前に移動したり、更には「ヤクザくん」編終盤では肉蝮の急襲を受け窮地に立たされた丑嶋を間一髪で助けたりと、何かと身を尽くした。丑嶋が買ってくれた高級ペンを肌身離さず持っている。
カーナビ付きの車で道に迷うなどの方向音痴。債務者に使う偽名は「柄原」。
池田信彦
「バイトくん」編の登場人物。リンク先を参照。
小川純
「ギャル汚くん」編の登場人物。リンク先を参照。
宇津井優一
「フリーターくん」編の登場人物。リンク先を参照。
獅子谷甲児
「ウシジマくん」編の登場人物。リンク先を参照。
肉蝮
リンク先を参照。