概要
任天堂が2001年に発売した、ゲームボーイおよびゲームボーイカラーの後継機。
この頃から携帯ゲーム機のカラー表示が当たり前のようになってきた。
カートリッジ内のデータセーブはn64と同じくバッテリーバックアップとカートリッジ内蔵フラッシュメモリ、更にはFRAMまで混在している。(DS以降はフラッシュメモリへのセーブに統一)
ゲームボーイのカートリッジは5Vで駆動するが、GBAは3.3Vとなっている。
GBAではピン互換を持ちながら異なる二つの電圧に対応した構造となっている。(DSや後述のミクロでは廃止)
GBC同様に単三乾電池二本駆動であるが、取扱説明書においてアルカリ乾電池もしくは専用バッテリーパックの使用を推奨している。マンガン乾電池でも一応は駆動するが電池の消費が早くなってしまうのであまりオススメできない。
ゲームボーイアドバンスゲームカートリッジ
これまでのゲームボーイのゲームカートリッジより約半分のサイズとなっており、コネクタ接続周りの形状が異なっている。
これは本体側のカートリッジ挿入口の奥にある小型スイッチによってゲームボーイソフトかアドバンスのソフトかを判別している。ちなみにこのスイッチはゲームボーイソフトだと触れるようになっていて、この場合はゲームボーイカラーモードとして立ち上がるようになっている。
この形状の違いはDSで旧ゲームボーイ用ソフトを挿入できなくすることにも使われている。
一方旧ゲームボーイシリーズに挿入できないようにするため、上部の左右に突起がある。
この辺りの誤挿入を物理的に防ぐ形状の使い分けは見事なものである。
ニンテンドーDS及びDS LiteにはGBアドバンスカートリッジ用の端子がついていたが、DSiへの移行に伴いこの互換端子は廃止され、携帯機隆盛の1つの契機となったゲームボーイアドバンスはその役目を終えた。
最後のタイトルは2006年発売の「ファイナルファンタジーVIアドバンス」。GBAカートリッジはポケモン映画前売り券の特典としてDSのダブルスロット機能を利用した配布で2010年まで使われた(色違いのエンテイ・ライコウ・スイクン)。
現在はいくつかの人気タイトルがバーチャルコンソールにて配信・再版されており、任天堂ファン歴が浅いユーザーは興味を持ったゲームボーイアドバンスタイトルの再販を楽しみに待っている事だろう。
ただし、2019年現在WiiUユーザー限定であり3DSではアンパサダープログラム(初代3DSが価格改定されるまでの間に登録を行った者のみ受けられる特典)で配信されたごく一部のタイトルを除き、アドバンス向けのソフトは配信されていない。
通信ケーブル
単純な2線式同期シリアルであったゲームボーイのものと異なり、ケーブル中央の箱に別のケーブルの1P側を挿すことで4機までのデイジーチェーン接続が可能な独特の結線になっている。
ゲームボーイのものとコネクタ形状自体は同一であり、ゲームボーイソフトをプレイする際にはゲームボーイ用通信ケーブルを接続する。何気に2本のGBA用ケーブルを「互」の字状に接続したもので代用が可能。一方ゲームボーイにGBA用ケーブルは接続できないよう出っ張りが付けられている。
1P側しか嵌まらない中央の箱のコネクタ、ゲームボーイとの片方向の互換性と、こちらもカートリッジに負けず見事な形状である。
ワイヤレスアダプタ
GBA専用通信ケーブルの代わりに無線で他のGBAとの通信ができる周辺機器。
後期に登場したこのアダプタはポケットモンスターファイアレッドリーフグリーンで最初に対応しており、ファミコンミニタイトルでも使用できた。
起動時にスタート+セレクトを入力するとワイヤレスアダプタのメニューが起動する。
なお、これは技適マークがきちんと付いたものだが無線LANとは異なる方式の通信であるらしく、無線LANの電波を妨害する事もあるので使用には注意が必要。
ワイヤレスアダプタ同士での通信は一対一のみでGBA通信ケーブルのように四人同時通信はできない。この無線通信方式は後のDSシリーズでのデフォルトになった。
互換機
ゲームボーイアドバンスSP
後に発売されたSPは後継機であるDSのように本体が折りたたみ式となっており、コンパクトになっている。
日本国外限定だが、フロントライトをバックライトにした上位版も存在した。
ゲームボーイプレーヤー
ゲームキューブ用の周辺機器。ゲームボーイアドバンスをふくめ、ほぼすべてのゲームボーイシリーズのソフトをテレビに出力して遊ぶことができる。ゲームキューブコントローラーの振動機能に対応しているソフトも存在ずる。
ゲームボーイミクロ
名前の通り小さいながらもバックライト液晶により鮮明な画像でプレイできるが、旧ゲームボーイとの互換性は廃止されている。
GBAのゲームはすでに登場したニンテンドーDSでほとんど出来る上、SPより高価であることもあり売れなかった。
スペック
CPU | ARM7TDMI(ARMv4T 32bit)+Z80カスタム | ARM7TDMIがGBA用 Z80がGB/GBC用 |
---|---|---|
メモリ | CPU内部:32KB+CPU外部:256KB+VRAM:96KB | |
表示画素数 | 240×160ドット | |
表示色数 | 32768色(16bit) | |
メディア | ROMカセット 最大32MB |
当時初代PlayStationやセガサターン等高性能な据え置き型ゲーム機に搭載されていた32bitのCPUを携帯型ゲーム機でほぼ初めて搭載し、直系の前世代機だったゲームボーイカラーはもちろん、一世代前の据え置きゲーム機のSFCすら上回るほどの性能を実現している。
なお何気にポケットステーションのCPUが同じくARM7TDMIだったりする。ビット数で性能は測れないと言うべきか…。
2Dスプライトの描画性能は当時破格の性能を誇っていたネオジオに匹敵するレベルで、その性能を活かしてハードウェアのサポートなしの力技でポリゴン描写を実現したソフトも存在している。
具体的には、黒ひげのゴルフしようよ・StarXのようにテクスチャ無しのもの、Driver2・WolfenSteinのようにテクスチャはあるが形状・カメラアングルに制限があるもの、Driv3r・Asterix&Obelix XXLのように遠近法の歪みはあるものの形状・カメラが自由となったPlayStationレベルのポリゴンを表示するものまで様々ある。
また、スーパーファミコンで一世を風靡したMode7と同じ描画システムも搭載。しかも2面同時に使えるようにパワーアップしている。
メモリは当初32KBの予定だったものが、ゲーム誌に情報が載った後という直前になって急遽256KBの追加。引き換えに色数が16bitから15bitになった。この広大なメモリを活かして、1カートリッジプレイや店頭での体験版の配布が可能となった。
幻のGBA直系の後継機
上記の様にニンテンドーDSにはゲームボーイアドバンスのソフトで遊べる互換機能があるが、ニンテンドーDSはそもそもゲームボーイシリーズとは別の計画で生まれたもので、今となっては後継機の扱いであるが本来はゲームボーイアドバンスの後継機も計画されていたという。
当時の任天堂は据え置き機・ゲームボーイアドバンス後継機・ニンテンドーDSの三つの柱を計画していたものの、ゲームボーイシリーズの終了を決めて現在に至る。
とはいえニンテンドーDSの後継機のニンテンドー3DS及び据え置き機種のWiiUの後継機として発売されたニンテンドーSWITCHは据え置き機と謳っているが携帯ゲーム機としても遊べるハードで、携帯モードで遊んでいるときの感覚はこっちに近い。
2019年7月10日に携帯ゲーム機として特化したNintendoSwitchLiteが発表され、ますますゲームボーイアドバンスの後継機感を匂わせた。
関連タグ
ゲームボーイ ゲームボーイカラー ニンテンドーDS ニンテンドー3DS
双海亜美・真美…(双子繋がりもあってか)かつては公式でGBAが好きという設定があったが(アケマスの旧サイト)、他機種への展開に伴ってGBAが好きであるという設定は無くなっている。
逆転裁判-現在も続いているカプコンから発売された法廷アドベンチャーゲームのシリーズで1作目はこのハードから発売された。
ロックマンエグゼ-ゲームボーイアドバンス中心に展開され当時の男子小学生に人気だったシリーズ。