ガルオウガ
がるおうが
「プリンセススターカラーペンを探し出せ…」
CV:鶴岡聡
概要
ノットレイダーの総司令官に位置する人物。
ノットレイダーの本来の支配者であるダークネストが復活するまでは首領代行として組織の運営を行っている。
その名の通り鬼の様な出で立ちをした老齢の人物で、威厳に満ちた風貌をしている。
普段は青い大きなフードと一体化しているローブを身に纏っている。
カッパードとテンジョウからは『ガルオウガ様』と呼ばれている程、単なる上司部下の関係ではない事が視聴者の間では予想されていたが、32話でノットレイダー結成以前からの仲間だったことが判明した。
実はガルオウガはかつて母星が破壊される災厄を経験しており、その星の民の唯一の生き残りであった。星と同胞を救うことができなかった自らの無力さに絶望し、隠者のように星の残骸で過ごしていたが、やがて星を追われ居場所を失った者たちが引き寄せられるように集まっていき、見捨てられた難民たちのコミュニティがとなったのだという。そしてごく自然にガルオウガは彼らのリーダー役となっていった。ある日そこにダークネストが降臨し、力を与える代わりに手下になるように持ちかけた。これ以上失うものがなかった難民たちはその取引に喜んで同意し、力を得た彼らは「奪われる側」から「奪う側」へと鞍替えした。こうしてノットレイダーが誕生したのである。
ガルオウガはこのような経緯から、力無き者は理想を語る資格はないという信念を持っており、口だけで正義や善意を説く連中を心底嫌う。そしてその憎悪を向ける最も強い対象は過去の甘かった自分自身である。
ダークネストに対しては「全てを捧げた」と述べており、強い忠誠心を持って接している。
戦闘能力
筋骨隆々の体型からもわかるように、基本的には肉弾戦で戦う。剛拳の使い手で単純なパワーだけでプリキュアを圧倒する。
戦闘についてはそれ以外の特殊能力はない。非常にストロングスタイルである。
第12話でダークネストは幹部たちの戦闘アイテムをパワーアップさせたが、ガルオウガもその恩寵を受けていて、いつもつけている腕輪にダークネストの闇の力がこめられている。
この腕輪をつけている時のガルオウガは単純に戦闘能力があがるだけでなく、生身で宇宙空間でも活動可能になる。
ただ、この腕輪はプリキュアたちとの戦闘で大きなダメージを受けると力を失う。ほかの構成員たちのパワーアップアイテムのように人間たちの歪んだイマジネーションで闇の力を補うことはできないようで、腕輪の力が失われた時はダークネストが自ら再注入する。
そしてそのたびにガルオウガはダークネストの手を煩わせてしまう自分の無力さに屈辱を感じる。ガルオウガにとってプリキュアたちに敗北して撤退することは、他の構成員たちの撤退とは重みが違うのである。
転移能力
戦闘の能力はシンプルなガルオウガだが、ノットレイダーという組織におけるガルオウガの本当の価値はワープゲートを開く能力にある。
実はノットレイダーの幹部たちが毎週に登場したり撤退したり時に開かれるワープゲートは、普段は基地にいるガルオウガが開いているものらしい(第32話でユニが「ノットレイダーの基地に行くにはガルオウガのワープでしか無理」と語っている)
31話ではキュアスターと戦闘中に、うお座のペンの座標をカッパードから知らされたため、スターと戦いながらゲートを開いてペンを回収するという荒技をやってのけた。
つまりガルオウガは理屈の上では戦闘中でも転移しながら戦えるポテンシャルを持つ。近接戦闘の使い手にとってはチートと言えるが、ゲートを開いてくぐるという動作には数秒の隙が発生するので、いつでも使える手段というわけではない。
本編での動向
第3話でテンジョウのセリフからその存在が明らかになった
第3話ではカッパードに帰還命令を下し、続く第4話で初めて本格的に登場。
組織の本拠地においてカッパードにもテンジョウと同じ任務に就くように指令を発し、アイワーンが開発したと思われる高性能のレーダーを与えていた。
6話ではアイワーンの実証実験を行わせる為にバケニャーンを伴わせ空間転移の技で地球へ送り込んだ。
10話では2本のスターカラーペンがプリキュアに先に回収されたばかりか、こちらが所持していた2本も奪われたことに激しく叱責。そのときにガルオウガがダークネストの力を感じたかと思うと、幹部たちに強大な雷が襲いかかる。しかしそれは彼らを傷めるものではなく逆に一時的に力を与えるものであった。ガルオウガはこれを「ダークネストの意思」と解釈し、授けられた力が消える前に力を合わせてプリキュアに立ち向かいペンを奪い返すように命じる。
そして幹部たちは、ペンの探索に惑星クマリンに来ていたプリキュアたちを強襲。プロフェッショナルな大人のチームワークを見せつけプリキュアを追い詰めていく。
最終的にはプリキュアが回収しようとしていたペンを先に取ったばかりか、キュアスターが所持していたおうし座のペンも奪われてしまった。
20話では、惑星レインボーにてバケニャーンの裏切りにあって孤立したアイワーンに対し、精神的に未熟なアイワーンではこの状況に対処しきれないとして現地にカッパードを派遣する。だがそのことが逆にアイワーンのプライドを傷つけ彼女を追い詰めることになり、最終的にアイワーンはバケニャーンの正体であったブルーキャットを自分の手で倒すため、自らの自我を塗り潰してノットリガー化すると言う暴挙に出た。
その後も作戦の失敗が続き31話の段階でスターカラーペンのストックも1つとなり、うお座のペンを懸けて遂に自らが動き出す。
余談
中の人
演じる鶴岡聡氏は、「Yes!プリキュア5」でモブキャラを数人演じており、およそ10年ぶりのプリキュアシリーズ出演。
本作は敵キャラクター役での再登板となった。
また、6年前の1時間前の恐竜がモチーフの戦隊では怒りの戦騎ドゴルドを演じていたが、プリキュアでの立ち位置は百面神官カオスに近い。
アイワーンが組織を去った関係上、三幹部の立ち位置にも成りつつある。