概要
1953年岐阜県大垣市生まれ。東京大学を経て1977年に国鉄に入社し、1985年に国鉄新潟鉄道管理局(現・JR東日本新潟支社)の総務部人事課長を務めていた。1987年国鉄解体によりJR東海に入社。
2014年にJR東海の第5代社長に就任するとこれまでの「新幹線至上主義」「ビジネスありき」同社の経営姿勢を一部改め、次々と柔軟な施策を行なっている。
柘植によって改めた方針
鉄道車両関連
これまでJR東海が製造または保有した車両は運用効率化によるJR西日本への新幹線車両無償譲渡を除き一切行わず、経年30年が経過すると問答無用でスクラップにしていた。また、スクラップ後の部品も徹底管理により市場には一切流通させなかった。
柘植が社長就任後は廃車となったキハ11をミャンマーへ売却したのをはじめ、119系をえちぜん鉄道へ、371系を富士急行へ売却している。また、スクラップ後の部品についても「JR東海鉄道倶楽部」という部品通販サイトを立ち上げ、新幹線の方向幕や運転席などの販売を行なうようになった。
アニメ関連
JR東海はこれまでアニメに関して一切の協力やタイアップを行なわなかった。代表的な例として究極超人あ~るで飯田線沿線が聖地化し、それに関連して自治体では各種イベントが開催されたのにもかかわらずJR東海は徹底無視を貫き、駅へのポスター掲出すら許さなかったほどである。
しかし柘植社長後はこれも改め、2016年に公開された「聲の形」で特別協賛(ちなみに聲の形の舞台は柘植の出身地である岐阜県大垣市である)を行なったのはじめ、「君の名は。」ではコラボレーションTOICAの販売、「新幹線変形ロボ_シンカリオン_THE_ANIMATION」ではクリスマス・エクスプレスパロディの承諾・監修、そして「ゆるキャン△」ではゆるキャン△梨っ子号という専用列車を運行するまでに至っている。
ゲーム関連
JR東海はアニメ同様ゲームに関しても一切承諾を行なって来なわず、特に「電車でGO!」に関しては自社の鉄道車両の登場を一切認めなかったことでタイトーとの軋轢を起こしている。アートディンクが発売している「A列車で行こう」に対しても同様で、「JRおよび大手私鉄の中でJR東海の車両のみ登場しない」という状態が長らく続いていた。
柘植社長後は2015年に「A列車で行こう9 JR東海パック」が発売され、これによりJRおよび大手私鉄の車両がすべて出揃うようになった。一方、「電車でGO!」に関しては過去の軋轢や「電車でGO!」の開発終了もあったことからしばらく時が過ぎていったが、2019年11月に続編の「電車でGO!!」で中央西線(大曽根駅→名古屋駅)の配信が開始されている。