ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴
編集者:スミス中尉
編集内容:能力と没案について

概要

アメリカのテレビの企画として始まり、映画になった作品。

ストーリー自体は秘境探索ものと王道怪獣映画を足したようなシンプルな内容。

カラー映画の『空の大怪獣ラドン』より後になる1958年公開作品なのにモノクロ映画として撮影されている。というのも、本作は元々連続テレビドラマとしての公開を予定していたらしく、モノクロフィルムが使用されているのはその名残である。そのため主役怪獣バランの体色は不確定で、宣伝ポスターでは深い色、後の『怪獣総進撃』における飛び人形は茶色で描かれている。

「現地で神格化された怪獣」という設定は後の『大魔神』『モスラ』などに受け継がれている。

「東洋のチベット」と(作中で)称される秘境、東北地方の北上川の上流にあるに棲息する中生代の大怪獣。学名は〔バラノポーダ〕。生息地近くの岩屋部落においては「婆羅蛇魏山神」として神格化されている

水陸両用、ゴジラとラドンの中間のようなデザインで、さらにはムササビ状の膜を拡げて滑空することができる。

ゴジラの戦闘力とラドンの飛翔能力を併せ持った新怪獣。

身体データは資料によってまちまち。

背びれに毒を持つという設定があり、全身の表皮は柔軟性が高く頑丈で、戦車砲や爆雷などの通常兵器はまったく通用しない。湖に毒を流されても生きていたことから生命力も非常に高いと思われる。しかし、飛び道具などの派手な特殊能力を持っておらず、「発光する物を飲み込む」という習性を利用されて照明弾ごと爆弾を飲み込み、体内からの爆発で退治されてしまったという汚名があるのでパッとしない面はある。

客演

怪獣総進撃』では幼体(公式設定かは不明)として顔見せ程度に登場。一方で、本作のソノシートでは主役怪獣のような位置に描かれていた。

ゴジラ対ガイガン』(1972年公開)、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃』(2001年公開)で復活の機会があったが大人の都合で没となった。『大怪獣総攻撃』では「風の聖獣」として登場する予定だったらしく、それを意識した白く神々しい姿のイラストが描かれる事もある。

怪獣黙示録』では複数の個体が登場。限定的な飛行能力を持つため脅威度の高い怪獣と見なされている。

1体目はアメリカもしくはその同盟国によって駆除された。

2体目は2030年にバラゴンアンギラスと共にロサンゼルスを襲撃し、脅威度の高さから真っ先に攻撃対象にされて集中砲火を受ける。だが実際は怪獣さえ恐れる脅威から逃げていただけで人類側の攻撃から逃げようと飛び立つがその脅威が放ったと思われる青白い光線に体を貫かれて死亡した。なお、本作でバラゴン、アンギラスと共演したのは上述の『大怪獣総攻撃』没案を意識したためらしい(地の文でも「まるで怪獣たちの総攻撃だ」と描写されている)。

キャスト

魚崎健二 - 野村浩三

新庄由利子 - 園田あゆみ

杉本博士 - 千田是也

藤村博士 - 平田昭彦

馬島博士 - 村上冬樹

堀口元彦 - 松尾文人

スタッフ

監督 - 本多猪四郎(本編) / 円谷英二特撮

脚本 - 関沢新一

原作 - 黒沼健

製作 - 田中友幸

音楽 - 伊福部昭

撮影 - 小泉一(本編) / 荒木秀三郎(特撮) / 有川貞昌(特撮)

編集 - 平一二

配給 - 東宝

余談

  • 1954年に公開された『ゴジラ』の映像がいくつか流用されている。
  • ラドンのテーマ曲はバランのテーマ曲をアレンジしたもの。なお、バランのテーマは伊福部昭氏が1983年に発表した「SF交響ファンタジー」にも収録されている。

関連記事

編集者:スミス中尉
編集内容:能力と没案について